最初のシングル・カッタウェイ(以下SC)アッシュ・ボディ・ギターのトップとバックは、私達のデザイン・オフィスにあるCNCミルで作られました。細部にわたるまで丹精こめて作ったデザインはコンピュータで完全に3Dで再現し、デザイン完成後は、CNCマシン用にデータを変換し、カット・パスは目指すものを完璧に達成するために、すべて手作業によりプログラムしました。
Virageは、世界でただ一つThree-90™トリプル・コイル・ピックアップという先進的なピックアップを使用しています。このピックアップには3つのコイルが入っており、各モードはこの中から2つを選び、直列あるいは並列に、かつハムキャンセルするように接続するという仕組みになっています。それぞれのパーツはノイズが出ないように配置されなければなりませんでした。1ダース以上ものさまざまなプロトタイプを作成したのち、私たちはDiMarzio製のものが最適であることを突き止めました。その後、アイディアを実現するために、シンプルで効果的で、そして頑丈なスイッチング・システムをデザインしました。
何度もコントロール・システムを繰り返しテストし、実用的でないもの、複雑すぎるもの、何年も使用するには耐久性が十分でないものを排除していきました。最終的に採用したシステムは、シンプルで、耐久性があり、直感的に使えるものとなりました。Virageは、真にプレイヤーが思いのままにナチュラルで幅広いエレクトリック・ギター・サウンドを引き出せるギターです。
VOX Guitar R&Dで製作したVirage SCの最初のプロトタイプは手でバインディングされたものです。ボブ・マクドナルド(左)とエリック・カークランド(右)の2人が一緒にバインディングしました。Virage SCの3D構造は、バインディングするのがとても難しく、Virageを作るために、かなりの手作業を行っています。
Virage ダブル・カッタウェイ(以下DC)のネックのバインディングとパール・インレイは初期のプロトタイプから完成していました。指板は調整され、磨かれ、フレットを付ける準備が整っています。