20年債入札こうみる:最低価格、事前上回り「順調」=JPモルガン証 山脇氏
[東京 25日 ロイター] - <JPモルガン証券 チーフ債券ストラテジスト 山脇貴史氏>
順調だった。最低価格は99円60銭と、事前の99円55銭を上回った。8月中には選挙前に避けられていた財政再建に関する政策が進められ、中期財政フレームで2015年度に基礎的財政収支の赤字を半減することを見通せる内容も発表されれば、安心感につながるだろう。消費増税に反対する意見が夏場に掛けて増えてくるだろうが、自民党分裂・公明党との連立解消のリスクまで背負いながら、安倍首相が消費増税を先送りするとは考えづらい。消費増税に伴う補正予算も巨額とならなければ、14年度の国債発行額を大きく増加させることもなさそうだ。 生保勢の4―6月の投資動向では、円債と外債のネット購入額がすう勢として減少している。一時払い窓販の減少や新規標準予定利率の引き下げによって、生保セクターに入る新規資金が減少している可能性がある。生保勢の買越額が低位で推移する可能性もある。しかし、超長期債の輪番にカレント近傍が入る余地が出てきており、不安感は徐々に薄れてきている。
© Thomson Reuters 2013 All rights reserved.