Updated: Tokyo  2013/07/26 04:00  |  New York  2013/07/25 15:00  |  London  2013/07/25 20:00
 

債券は反落、20年債入札後に売り優勢-長期金利は0.8%台に上昇

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  7月25日(ブルームバーグ):債券相場は反落。米国債相場が続落した流れを引き継ぎ売りが先行した。きょう実施の20年債入札に絡んだ売りなどが優勢になり、午後に入ると下げ幅を拡大した。

東京先物市場で中心限月の9月物は7営業日ぶりに反落。前日比18銭安の143円61銭で開始後、午前10時40分ごろに7銭安の143円72銭まで下げ幅を縮めたが、午後零時45分の入札結果発表後に143円43銭まで急落。その後はもみ合いとなり、結局は26銭安の143円53銭で引けた。

SMBC日興証券金融経済調査部の山田聡部長は、20年債入札自体は順調だったとしながらも、応札倍率は低下したと指摘。今回の入札に対する市場参加者の見方は分かれていたと言い、「一部が期待ほどではなかったとして、売りを出したのではないか」と述べた。

現物債市場で長期金利 の指標となる新発10年物国債の329回債利回りは同1.5ベーシスポイント(bp)高い0.785%で開始し、午前は同水準で推移した。午後に入ると水準を切り上げ、0.80%と22日以来となる0.8%台に乗せた。5年物の113回債利回りは0.5bp高い0.28%で始まり、午後1時すぎに0.295%まで上昇した。

超長期債も軟調。20年物の145回債利回りは0.5bp高い1.72%で開始後、午後には1.74%と10日以来の高水準を付けた。30年物の39回債利回りは午後に入って1.5bp高い1.865%と16日以来の水準に上昇する場面があった。その後は1.855%で取引された。

財務省がこの日実施した表面利率1.7%の20年国債(145回債)の入札結果によると、最低落札価格は99円60銭と市場予想を5銭上回った。小さければ好調とされるテール(最低と平均落札価格の差)は6銭と昨年11月以来の小ささ。投資家需要の強さを示す応札倍率は2.61倍と前回の4.23倍を下回った。

東京株式相場は午後に値を崩して続落。TOPIX の終値は前日比17.60ポイント(1.4%)安の1202.32。円は対ドルで朝方の1ドル=100円台半ばから午後に99円台後半まで円高が進んだ。24日の米国債相場は続落。米10年国債利回り は前日比8bp上昇の2.59%。5日以来の大幅な利回り上昇となった。

ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは、  米国市場では5年債入札が低調となり、米10年債利回りは一時2.6%台に上昇したと指摘。国内債相場は最近の高値圏にあるとして、「さすがに朝方は売り優勢で始まった」と話していた。

記事に関する記者への問い合わせ先:東京 池田祐美 yikeda4@bloomberg.net;東京 野沢茂樹 snozawa1@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Rocky Swift rswift5@bloomberg.net;大久保義人 yokubo1@bloomberg.net

更新日時: 2013/07/25 16:18 JST

 
 
 
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