Updated: Tokyo  2013/07/26 03:58  |  New York  2013/07/25 14:58  |  London  2013/07/25 19:58
 

クレディ・スイスの4-6月期:33%増益-投資銀の利益改善

Share Google チェック

  7月25日(ブルームバーグ):スイス銀行2位クレディ・スイス・グループ の4-6月(第2四半期)決算は33%の増益となった。投資銀行部門の利益は倍以上に膨らんだ。

25日の決算資料によれば、純利益は10億5000万スイス・フラン(約1120億円)と、前年同期の7億8800万スイス・フランから増加した。ブルームバーグが調査したアナリスト10人の予想平均 では10億3000万スイス・フランと見込まれていた。

投資銀部門の税引き前利益は7億5400万スイス・フランと、前年同期の3億1400万スイス・フランから増加。プライベートバンキング(PB)とウェルスマネジメント部門の利益は9億1700万スイス・フランと、前年同期の9億7700万スイス・フランから減少した。ウェルスマネジメント部門にはネットベースで75億スイス・フランの新規資金が流入した。

クレディ・スイスは、人員削減と投資銀の事業再編を通じて2015年末までの達成を目指す44億スイス・フランのコスト削減目標について、既に60%余りを達成。ブレイディ・ドゥーガン最高経営責任者(CEO)は先月、今後のコスト削減の大部分が業務の効率化と、PBおよびウェルスマネジメント部門からもたらされると述べていた。

ケプラー・シュブルーのアナリスト、ディルク・ベッカー氏(フランクフルト在勤)は決算発表前の段階で、「クレディ・スイスはリストラとレガシー資産の圧縮をほぼやり遂げた」と指摘。「顧客の取引増加で投資銀とPBの両方が恩恵を受けている」と語った。

クレディ・スイスの株価は年初から31%上昇。上昇率は40銘柄で構成するブルームバーグ欧州銀行・金融サービス株指数 の8.8%を上回っている。

長期的には金利上昇で恩恵

ドゥーガンCEOは発表資料で、「4-6月期後半の金利上昇の動きが市場のボラティリティ拡大を招き、顧客の取引が減少した」と説明。「最近は主要市場で安定の兆しが見られるものの、ボラティリティの高い状況は7月に入っても続いている。ただ、長期的には金利上昇が当行のビジネスにとってプラスになる」との見方を示した。

ウェルスマネジメント部門の利益は、スイスと英国が締結した租税条約に関連する1億スイス・フランの費用によって圧迫された。

原題:Credit Suisse Net Rises 33% on Investment Bank Improvement(1)(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:チューリッヒ Elena Logutenkova elogutenkova@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Frank Connelly fconnelly@bloomberg.net

更新日時: 2013/07/25 15:43 JST

 
 
 
最新のマーケット情報を携帯でご覧いただけます。ぜひご利用ください。