【ニューデリー=秋山裕之】インド訪問中の野田佳彦首相は28日夕(日本時間同日夜)、ニューデリーの迎賓館でシン首相と会談した。インド北西部の道路や工業団地のインフラ整備に向け、今後5年間で約45億ドル(約3500億円)の融資を表明。緊急時にドル資金を融通し合う通貨スワップ(交換)協定の限度額を5倍に広げ、最大150億ドル(約1兆1700億円)で合意した。
両首脳は会談後「戦略的グローバルパートナーシップ」の強化をうたう共同声明に署名。8月発効した経済連携協定(EPA)を機に経済の結びつきを強めるとともに、来年初めて海上自衛隊とインド海軍が共同訓練を実施するなど海上安全保障の協力拡大をめざす。両首脳は北朝鮮情勢でも意見交換。野田首相は拉致問題での協力を要請した。
インドでは欧州債務危機の影響で通貨ルピーが下落した。日本と通貨スワップ協定を結ぶことで市場に安心感を与える効果が期待できる。2008年に締結した協定は30億ドルが上限だった。
野田首相は貨物鉄道を柱とするインド北西部の「デリー・ムンバイ間産業大動脈構想」への45億ドル融資を伝えた。両首脳は日系企業が進出するインド南部の港湾や道路の整備での協力も申し合わせた。チェンナイとバンガロールをつなぐ開発計画をつくる。
野田首相は1342億円の政府開発援助(ODA)も約束した。インドでの高速鉄道計画に日本企業が参画できるよう新幹線の技術活用も提案した。東京電力福島第1原子力発電所事故後に中断している原子力協定交渉の早期再開に向けた実務者協議を加速。自動車生産などに欠かせないレアアース(希土類)の共同開発では日本への早期輸出を確認した。
野田佳彦、東京電力、鳩山由紀夫
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