人気海外ドラマ「Sex and the City」でミランダ役を演じたシンシア・ニクソンが、ニューヨーク・タイムズ紙の取材で、「同性愛者になったのは私自身の選択」と発言し、物議をかもしている。

以前交際していた男性との間にできた2人の子供の母親でもあるシンシアは、同性の婚約者、クリスティーン・マリノーニが昨年、出産したことから、現在は3人の子育をしながら幸せな家庭生活を送っており、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)の支援活動にも積極的に取り組んでいる。

シンシアは19日、ニューヨーク・タイムズ紙の取材に対し、「同性愛者になったきっかけ」を説明。「私はかつてストレートだったの。今は同性愛者だけれど、今の方がずっと良いわ。多くの人たちにとって、愛する人の性別が選べないことは、もちろんわかっているけれど、私にとっては選択だったの。同性愛者になったのは私自身の選択だったの。私たちが同性愛者になった経緯は問題ではなく、いま同性の人間を愛していて、このグループに属しているという事実が重要なの。そして、同性愛者への差別をなくすことに尽力するべきよ」と話した。

しかし、このなかの「同性愛者になったのは私自身の選択」という部分が、一部の“同性愛者には選んでなるものではなく、生まれつきであるべき”という考えを持った同性愛者たちからバッシングされてしまったのだ。

同性愛者を勇気づけるためのインタビューが、逆に非難されてしまうなんて皮肉である。

バッシングに対し、シンシアは「好んでこの言葉を使ったりはしませんが、私は正確に言えば、男性も女性も愛すことのできるバイセクシャルです。バイセクシャルになったのは私自身の選択ではありません。私が選択したのは、女性を愛するレズビアンになったことです」と釈明している。

また、ニューヨーク・タイムズ紙に語った内容は、あくまでも個人的な話であり、同性愛者全般にあてはまるものではないことを強調。「自分自身の選択で同性愛者になったと思われることを危惧している人たちもいるわ。もし選択の結果であるならば、同性愛者にならないという選択だってできたんじゃないか? と思われてしまうから」とバッシングをした相手にも理解を示した。

シンシアは現在、ブロードウェイの舞台「Wit」で卵巣ガンで死にゆく大学教授を演じるため、頭を坊主にして役作りに励んでいる。意図しないところで批判を浴びてしまったのは残念だが、誤解を吹き飛ばし、舞台の上で輝いてほしいものだ。

 

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