民主党の海江田万里代表は2日夜、現職2人の擁立を決めていた参院選東京選挙区(改選数5)の候補者を鈴木寛氏に一本化すると発表した。公認を取り消された大河原雅子氏は無所属で立候補する意向を表明。民主党の一部は大河原氏を支援する考えで、東京選挙区は事実上の分裂選挙となる。
参院選特集ページはこちら海江田氏は2日夜、党本部で細野豪志幹事長、輿石東参院議員会長らと対応を協議した。都議選で共産党を下回る第4党に転落した結果を踏まえ、共倒れを避ける必要があると判断。先週末に党独自で実施した情勢調査で優位に立った鈴木氏を擁立し、大河原氏の公認取り消しを決めた。
その後、海江田氏は記者団に「苦渋の選択をした。大変厳しい選挙情勢なので、党のすべての組織を鈴木さんの必勝に向ける」と説明。細野氏が大河原氏に電話で「申し訳ないが、鈴木さんに一本化したい」と伝えたという。
大河原氏は2日夜、都内で記者会見し、「納得できない。やり残したことがたくさんあるので、無所属で立候補するつもりだ」と語った。1日に大河原氏が開いた決起集会には、海江田氏も応援に駆けつけただけに、「私の存在は党に必要ないのか。すごく悔しい」と述べた。
大河原氏の選対本部長を務める小川敏夫元法相は2日夜の記者会見で「私は民主党籍のまま大河原氏を全力で応援する」と明言。大河原陣営幹部によると、菅直人元首相も支援を伝えてきたという。党内からは「『党からいじめられた女性』との同情が集まり、逆に大河原さんは伸びるだろう」(幹部)との見方も出る。
一方、鈴木氏は2日夜、朝日新聞の取材に「一本化できたからといって有利になったと思えない。参院議員としての12年の実績と、今後6年間のビジョンを説明し、支持を広げていきたい」と語った。
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