生番組で「落選させましょう」　Twitterでデマ拡散――ネット選挙、功罪くっきり　当落左右も (1/3)

ネットの生番組で対立候補の「落選運動」をしたり、Twitterでデマが拡散したり――参院選で解禁された“ネット選挙”の功罪を振り返る。

　インターネットを使った選挙運動が解禁された参院選で、候補者がツイッター、フェイスブック、ブログで発信した総件数をみると、上位10人は全員が落選した。ネットを多用したからといって当選するわけではないことを示しているが、みちのくの地ではネットの力を発揮して議席を獲得した候補者がいた。

　「宮城選挙区、当選させていただきました。当選直後に只今生放送です！」

「事実載せただけ」

参院選でネット発信が多かった候補者の一覧

　22日未明、宮城選挙区（改選2）で初当選を果たしたみんなの党の和田政宗氏は自らのツイッターで当選のお礼を報告。選挙期間中も行っていたネットの生放送に臨んだ。

　過去5回の参院選で自民・民主両党系候補が2議席を分け合う構図が定着した宮城選挙区。各党や報道機関の情勢調査では、今回も自民党現職の愛知治郎氏の優勢を不動とし、2位の民主党の岡崎トミ子元国家公安委員長も盤石との結果が出ていた。4日の公示後でも岡崎氏が和田氏に2倍以上の大差をつけたとのデータもあり、和田氏が一角を崩すのは困難とみられていた。

　それでも元NHKアナウンサーの和田氏は毎晩特設スタジオでネットの生番組を配信、次第にネットユーザーが反応し始めた。和田氏が“標的”にしたのが岡崎氏だった。