勝負の後半戦へ、西岡が熱い言葉でチームを鼓舞した【拡大】
「マラソンでいうところの…」とは、いかにも西岡らしい。独特の言い回しで、勝負の時を迎える虎を例えた。熱く熱く、自らに言い聞かせるように言葉を続けた。
「水分補給(球宴期間)をして、ラストスパートをかける駆け引きが始まる。泣くも、笑うもここからが本当の厳しい戦い。9月の最後で笑うのか、涙を流すのか」
みんなで笑いたいねん-。その一心で挑む、2・5差で追う首位巨人とのマッチレース。気迫だけではない。ロッテ時代の2005年にリーグ優勝を経験している男は“V理論”を知っている。
「ここから2カ月は連敗が続くことも100%ある。そこで踏ん張って立て直せるかがカギ。苦しい時期を短くできるようにやりたい。死のロードでは五分、いや、勝ち越せるぐらいの勝利数をあげたい。そして、高校野球が終わったら甲子園の力を借りたい」
虎党にとっては苦い記憶がある。近年最も優勝に近づいた2008年。7月時点で巨人に最大13・5差をつけて独走も、夏場に大失速。巨人にまくられ、屈辱的なV逸を味わった。歴史も証明する「勝負は夏」は、長いシーズンの常套句だ。