サラリーマンである以上、頑張って成果を上げても給料は上がらない

2013/07/24


これは面白い記事!木暮太一さんの指摘です。

誠 Biz.ID:ずっと「安月給」の人の思考法:会社が「社員食堂をタダ」にする本当の理由 (2/2)


成果=給料、ではない

日本企業のサラリーマンの給料体系について。

 「がんばって成果を上げれば給料が上がる」というのは幻想です。「成果を上げても、どうせ無駄」ということではなく、「成果を上げる=給料が上がる」という仕組みではないことを知ってほしいのです。

 現実に、日本企業において給料の金額を決める要素の中で「個々の従業員が出した成果」はわずか4.1%しかありません。単純計算で、社内で最も成果を上げている人が+4.1%、最も成果を上げていない人が-4.1%と考えると、できる人とできない人とでは、8.2%しか給料が変わらないことになります。

仮にその会社の平均月収を40万円とするならば、一番できる人が41万6400円、一番できない人が38万3600円です。差額はわずか3万2800円。この金額を見ると、感覚的にも合っているのではないでしょうか? これが給料のルールなのです。

まさに、これは大変実感と合っています。ぼくが在籍していた大企業では、賃金テーブルがかなり固定化されていたので、成果よりも、むしろ年齢の方が影響が大きかったですね。頑張っている社員より、年上の社員の方が給料が高い。それが普通。

ぼくがいた当時、20代で年収500万円もらっている社員は、1,000人以上いる社員のなかで、誰もいなかったのではないかと思われます。早いと30前半で「担当」から「主任」になり、年収500万円程度に上がりますが、それまでは年収300万円程度、昇給はほとんどありません。

今はどうなっているかわかりませんが、誇張ではなく、20代のうちは「どれだけ頑張っても給料が上がらない」仕組みになっていました。入社して賃金テーブルを見て、「あと10年以上、この年収なのか…」と絶望した気分になったことを覚えています。


その後、社員規模20人程度のベンチャーに転職しましたが、そこでもやはり「頑張っただけ給料が上がる」というわけではありませんでした。1,000万円の仕事を一人でこなしても、入ってくるのは年俸で決まった300万円のみ。ボーナスで多少反映されますが、数十万円の話です。ぶっちゃけると、「これだったら自分でクライアント見つけて、小規模でやった方が収入よくないか…?」と思ってしまったのも、フリーランスになった理由の一つです(実際、収入と利益率はかなり改善されました)。


というわけで、個人的経験から言っても、サラリーマンという仕組みに乗っている以上、まさに「がんばって成果を上げれば給料が上がる」というのは幻想です。外資系の会社についてはわかりませんが、特に日本的な大企業においては、これは間違いなくいえることでしょう。20代でいくら頑張っても、給料上がらないですよ。


その点、フリーランスは文字通り「がんばって成果を上げれば給料が上がる」ので、実に気持ちがいいです。

もっとも裏を返せば「いくら頑張っても成果が上がらなければ食っていけない」「サボったらサボった分だけ、収入が下がる」ので、サラリーマンに比べるとかなり厳しいのも事実です。

サラリーマンというのは、「月給と安定した雇用」の代わりに、「成果報酬」を捨てる働き方ともいえるでしょう。なかなか気づけないかもしれませんが、「がんばって成果を上げても、給料が上がらない」代わりに、サラリーマンたちはしっかりと「安定」というメリットを得ているのです。まぁ、成果が給料に反映されないのは仕方ないことでしょう。


記事中で紹介されている木暮太一さんの新刊。面白そうなのでポチ。


このエントリーをはてなブックマークに追加

更新情報をゲットしたい、という方は以下からぜひ。ぼくが喜びます。






***プレミアムスポンサー***


[PR] 無料でHTML5ウェブサイトを作るなら「wix」




最新記事

  • 「無駄な会議」の「犯人」は誰だ?—安易な悪者探しに陥る前に
  • サラリーマンである以上、頑張って成果を上げても給料は上がらない
  • あなたは聴覚優位?視覚優位?特徴をまとめてみた
  • ネット社会と「死」。ツイッターのフォロワーは遺産相続の対象になるか
  • 大手広告代理店から才能ある若手が人材流出している件
  • ブラック企業、うつ病、就職難…日本で苦しく働くなら、アジアで働いてみれば?
  • 努力は「才能」なのか?コツコツ努力できるようになるために必要なこと
  • 嫌いな人がいたら、フォロワーを買って水増しさせるといいですよ
  • 世界旅行するなら、レストランより、現地の手料理を楽しもう。「KitchHike(キッチハイク)」でね
  • 日本酒とスイーツの街・佐賀県が本気を出した!夏季限定「酒ゼリー」が超美味
  • 「投票先カミングアウト」の可能性
  • これで3.5万円は安い…起業家向けの教育プログラム「SLP」の東京版がスタート
  • まだまだ「α版」の「ネット選挙」
  • 田中優子「未来のための江戸学」
  • 木谷恭介「死にたい老人」—餓死を試みた老人のリアルな体験記
  • 「誰かに嫌われる」のは、仕方がないこととして諦めよう
  • 投票日当日の「投票依頼」は選挙違反!ツイート&ブログ更新は気をつけましょう
  • 鈴木寛さんに投票してきます
  • 弱者を支配するために、人助けをする人たち
  • Kindleストアが「全品」30%還元!買うなら今でしょ!