2007年09月15日
医学常識はウソだらけ(第一章19痛風にはビタミンA)
前回の続きです
痛風にはビタミンAが有効
高尿酸血症、と言う成人病がある。耳慣れない病名だが、痛風と言えば誰でも知っているだろう。正確に言えば、痛風とは高尿酸血症によって生じる発作のことである。この発作が起きると、足の親指、足首、膝の関節などに激痛が走る。
昔は美食家がなる「贅沢病」などと言われた痛風だが、最近はすっかり大衆化してしまった。それだけ日本人の生活水準が上がったと言うことだろうが、それによって病気が増えてしまったのでは、喜んでばかりはいられない。
その名の通り、この病気にかかった患者は血液中の尿酸の濃度が高まっている。そこで医者が行う治療法は、毎度おきまりのパターンである。血液検査で尿酸値が高いと判断されれば、とにかくその値を下げる薬を与える。だが、これも私に言わせれば、極めて安易な発想でしかない。
確かに痛風の患者は尿酸値が高い。しかし、尿酸値が高い人が全て痛風になるわけでもない。尿酸値の高さは、痛風の必要条件であって、十分条件ではないのである。にもかかわらず、医者は尿酸値の高い人に対して一律に薬を与える。そのため、放っておいても痛風にならない人まで、尿酸値を下げさせられている。
尿酸が人体に害を与えるのなら、それでもいいだろう。しかし尿酸そのものは、決して有害な物質ではない。むしろ血中ではスカベンジャーとして働く大切な物質である。その尿酸を必要以上に減らしてしまったら、逆に健康を損ないかねない。
では、尿酸値が高くても痛風にならない人がいるのは何故か。痛風が起こる仕組みを知れば、その答えは自ずと分かることである。
血中の尿酸値が高くなると、尿酸がナトリウムと結合して針状の結晶になる。これが周囲の組織を傷つけて、その部分が炎症を起こすのである。逆に言えば、この針状結晶が出来なければ、尿酸値が高くても痛風にはならないことになる。そこで鍵を握っているのが、糖タンパクだ。近くに糖タンパクがあると、尿酸はそちらと結合する。そのためナトリウムとは結晶化せず、痛風にならないのである。
ならば、痛風の予防策は尿酸値を下げることではない。尿酸値はそのままでも、体内で十分に糖タンパクを作れるようにしてやればいいわけである。そこで必要なのは、まず例によってタンパク質。さらに、糖を作るためにはビタミンAが欠かせない。この二つを食事から摂取することで、痛風は自力で克服できるのである。
尿酸値が高くなる人には、体内で尿酸を過剰に作ってしまうタイプと、余った尿酸を腎臓から排泄できないタイプとがある。いずれにしても一時的なものではなく、体質的な問題だ。従って、薬で尿酸値を下げても根本的な解決にはならない。いつまでも薬の世話になりたくなかったら、体が持っている本来の機能を活かすような栄養を摂取する以外にないのである。
続く
痛風にはビタミンAが有効
高尿酸血症、と言う成人病がある。耳慣れない病名だが、痛風と言えば誰でも知っているだろう。正確に言えば、痛風とは高尿酸血症によって生じる発作のことである。この発作が起きると、足の親指、足首、膝の関節などに激痛が走る。
昔は美食家がなる「贅沢病」などと言われた痛風だが、最近はすっかり大衆化してしまった。それだけ日本人の生活水準が上がったと言うことだろうが、それによって病気が増えてしまったのでは、喜んでばかりはいられない。
その名の通り、この病気にかかった患者は血液中の尿酸の濃度が高まっている。そこで医者が行う治療法は、毎度おきまりのパターンである。血液検査で尿酸値が高いと判断されれば、とにかくその値を下げる薬を与える。だが、これも私に言わせれば、極めて安易な発想でしかない。
確かに痛風の患者は尿酸値が高い。しかし、尿酸値が高い人が全て痛風になるわけでもない。尿酸値の高さは、痛風の必要条件であって、十分条件ではないのである。にもかかわらず、医者は尿酸値の高い人に対して一律に薬を与える。そのため、放っておいても痛風にならない人まで、尿酸値を下げさせられている。
尿酸が人体に害を与えるのなら、それでもいいだろう。しかし尿酸そのものは、決して有害な物質ではない。むしろ血中ではスカベンジャーとして働く大切な物質である。その尿酸を必要以上に減らしてしまったら、逆に健康を損ないかねない。
では、尿酸値が高くても痛風にならない人がいるのは何故か。痛風が起こる仕組みを知れば、その答えは自ずと分かることである。
血中の尿酸値が高くなると、尿酸がナトリウムと結合して針状の結晶になる。これが周囲の組織を傷つけて、その部分が炎症を起こすのである。逆に言えば、この針状結晶が出来なければ、尿酸値が高くても痛風にはならないことになる。そこで鍵を握っているのが、糖タンパクだ。近くに糖タンパクがあると、尿酸はそちらと結合する。そのためナトリウムとは結晶化せず、痛風にならないのである。
ならば、痛風の予防策は尿酸値を下げることではない。尿酸値はそのままでも、体内で十分に糖タンパクを作れるようにしてやればいいわけである。そこで必要なのは、まず例によってタンパク質。さらに、糖を作るためにはビタミンAが欠かせない。この二つを食事から摂取することで、痛風は自力で克服できるのである。
尿酸値が高くなる人には、体内で尿酸を過剰に作ってしまうタイプと、余った尿酸を腎臓から排泄できないタイプとがある。いずれにしても一時的なものではなく、体質的な問題だ。従って、薬で尿酸値を下げても根本的な解決にはならない。いつまでも薬の世話になりたくなかったら、体が持っている本来の機能を活かすような栄養を摂取する以外にないのである。
続く