できごと【留学生が見たリアル中国・最終話(上)】ありえない、ATMから「偽札」が出てくる中国の現実+(1/2ページ)(2013.7.23 07:00

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できごと

【留学生が見たリアル中国・最終話(上)】
ありえない、ATMから「偽札」が出てくる中国の現実

2013.7.23 07:00 (1/2ページ)westセレクト
ATMからも偽札が出てくるというのが中国の偽札事情らしい…。新開発の青色LED光で100元札の偽造防止用表示「100」の数字をうっすらとブルーに浮かび上がらせた「偽札識別機能」を備えた中国製携帯電話。この表示は「透かし」ではなく通常の光線下では見ることができない

ATMからも偽札が出てくるというのが中国の偽札事情らしい…。新開発の青色LED光で100元札の偽造防止用表示「100」の数字をうっすらとブルーに浮かび上がらせた「偽札識別機能」を備えた中国製携帯電話。この表示は「透かし」ではなく通常の光線下では見ることができない

 7月は卒業式の季節だ。キャンパスのあちこちで、欧米風の学位服を着た卒業生たちが記念撮影に興じている。私も1年間の北京留学をほぼ終え、帰国を目前にして少々感傷に浸っていたのだが、帰国準備をする中で、この1年間にたまった荷物類の処分を考えた。

 この時期、学内は卒業生たちのフリーマーケット(フリマ)でにぎわう。大学生活でため込んだ書籍や服、化粧品などを値段を掛け合いながら処分していくのだ。なかなか楽しそう。自分も自転車や掃除機など売るべき“商品”はある。ただ出店には、ある理由から二の足を踏んでしまった。

検査機は常識…なのにATMから偽札、の恐怖

 米国でも「ムービングセール(引っ越しセール)」として、こうしたフリマは盛んという。中国でも学生たちが気軽にフリマ形式で物をさばいているのだが、なぜ二の足を踏んだのか。

 理由は「偽札をつかまされるのではないか」とビビったからだ。

 中国では100元札(約1600円)を中心に、多くの偽札が出回っている。たいていの飲食店は偽札検査機を常備しているし、米国でもそうだが、コンビニでも店員が客の目の前で遠慮なく透かしを確認する。私もいくつかチェック項目を教えてもらったが、最近は肉眼で見抜くのが難しい精巧な偽札も増えている。

 驚くべきは、銀行の現金自動預払機(ATM)で引き出した金が偽札、というありえない事態も相次いでいるということだ。

 ある日本人留学生が大手銀行のATMで3千元を降ろしたところ、うち700元、つまり100元札7枚が偽札だった。日本では考えられない事態だ。

機械と人間どちら信じれば…13億人で「ババ抜き合戦」

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上海の地下鉄駅構内に設置された銀行ATM。中国ではATMからも偽札が出てくるというが、偽札をつかまされても泣き寝入りするしかないのが実情という

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