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強姦被害訴えるノルウェー人女性に有罪判決 ドバイ

CNN.co.jp 7月22日(月)11時1分配信

ドバイ(CNN) アラブ首長国連邦(UAE)ドバイで強姦(ごうかん)の被害に遭ったと現地警察に届け出たノルウェー人女性が、不法な性行為などの罪で禁錮1年4カ月の刑を言い渡されたことが分かった。本人が22日までに、CNNとのインタビューで語った。

この女性は、ノルウェー出身でカタールのインテリアデザイン会社に勤務していたマルテ・デボラ・ダレルブさん(24)。今年3月に同僚3人とともにドバイへ出張した。夜中にホテルのバーから部屋に戻る際、スーダン人の同僚男性に送ってほしいと頼んだところ、自室とは違う部屋へ連れて行かれた。

ダレルブさんは抵抗したが一瞬気を失い、気付いた時には強姦されていたという。目覚ましのノックがあったのをきっかけに逃げ出し、ホテルの受付から警察に通報した。

男性の警察官10〜12人が駆けつけ、ダレルブさんと同僚の双方から事情を聴いた。ダレルブさんはその後、市内の警察署へ連行され、綿密な身体検査やアルコール検査を受けた。持ち物を没収され、理由の説明がないまま収監されたという。

3日目に連絡が取れた両親を通じ、ノルウェー大使館に助けを求めた。翌日ノルウェー領事館関係者が警察署を訪れ、ダレルブさんは釈放された。その際に渡されたアラビア語の書類から、婚外性交渉と公の場での飲酒の罪に問われていることを知ったという。同僚は3人の子どもを持つ既婚者だった。

ダレルブさんは同市内のノルウェー系施設に身を寄せて裁判に臨んだ。会社の上司から「合意に基づく性行為だったと供述すれば問題は解決する」との助言を受け、これに従った。ところがその結果、虚偽の供述という罪状が新たに加えられてしまったという。

会社側はCNNの取材に対し、助言したのは警官で、上司はアラビア語を英語に訳してダレルブさんに伝えただけだと主張している。

ダレルブさんは事件の1カ月後、加害者の同僚とともに、「仕事上の会合で酒を飲み警察ざたになった」との理由で解雇された。

ダレルブさんは16日、3件の罪状すべてについて有罪の判決を受け、計1年4カ月の禁錮刑を言い渡された。控訴審は9月5日に始まる予定だという。
インターネットの交流サイト、フェイスブックにはダレルブさんの釈放を求めるページが開設され、ノルウェー政府に対応を求める署名運動も始まった。ノルウェーのアイデ外相は19日夜、UAEのアブドラ外相との電話会談で「有罪判決は基本的人権の侵害だ」と抗議し、この問題が両国間の関係に影響を及ぼす可能性に言及した。

ドバイでは過去にも数回、強姦被害を訴えた外国人女性が飲酒や婚外性交渉の罪に問われ、有罪判決を受けている。

最終更新:7月22日(月)17時2分

CNN.co.jp

 
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