福島第1原発:別の井戸で90万ベクレル検出
毎日新聞 2013年07月05日 21時53分(最終更新 07月05日 23時04分)
東京電力は5日、福島第1原発2号機タービン建屋と海の間に新たに設けた観測用の井戸から、1リットル当たり90万ベクレルのストロンチウムなどのベータ線を出す放射性物質が検出されたと発表した。この井戸の北東にある別の井戸から採取した水では3800ベクレルとなっており、200倍以上の濃度だった。
2011年4月の事故直後に高濃度汚染水が漏れた地点に近く、東電は「その一部が地中に残っている可能性がある」と説明している。
東電によると、新しい井戸は海から約25メートルの地点に掘り、5日に水を採取した。この井戸から約23メートル北側の井戸からは、トリチウム(三重水素)最高50万ベクレル、ストロンチウム90が1000ベクレル含まれる高濃度の汚染水が検出され、海への汚染水流出が懸念されている。【藤野基文】