「これが最終審査の台本です。5分で覚えてお芝居してください」。ヒロインのオーディションは何度かにわたって行われたのですが、最終段階でそう言われて封筒を渡されたんです。さっそく中の紙を取り出し、必死にセリフを覚えました。しばらくして「声に出して読んで」と言われたので、「2013年連続テレビ小説『あまちゃん』のヒロインは、能年玲奈さんに決定しました」と読み上げました。この時点でも何が起こっているのか自分では気づかなかったんです。そしたら訓覇圭プロデューサーが「玲奈さんがヒロインに決まったんだよ」と説明してくれました(笑)。記者発表後に家族や友人からお祝いの言葉をたくさんもらって、本当にうれしかったです。
アキは、母親の春子から「地味で暗くて、向上心も協調性も個性も華もないパッとしない」と言われるような女の子です。そんなアキが、母の故郷である東北の地に魅了され、移り住むことになります。それまでのアキは、心から好きだと思えることに出会っていなかったのだと思います。出会えたきっかけは、夏ばっぱ(夏おばあちゃん)でした。