参院選:民主、「海江田降ろし」広がらず…有力候補不在
毎日新聞 2013年07月22日 21時21分(最終更新 07月23日 02時21分)
参院選惨敗を喫した民主党の海江田万里代表ら現執行部が続投に向けた動きを加速している背景には、党内には海江田氏に代わる有力候補者がいないという事情がある。岡田克也前副総理ら「ポスト海江田」候補とみられていた「6人組」のうち5人の地元選挙区で公認候補が敗北。海江田氏らの責任論はくすぶるものの「海江田降ろし」の動きが本格化する状況にはない。
海江田氏が、歴史的な惨敗という結果が示された直後に続投への意欲を表明したことに対しては「有権者から『退場しろ』と言われたにもかかわらず代表を続投しても、党内の誰も言うことを聞かなくなるだろう」(中堅議員)との批判も上がる。だが一方で「誰が代表をやっても党勢回復は見込めない」(若手)とのあきらめに似た雰囲気も充満しつつある。
「6人組」とは、野田内閣を支えた中心メンバーで、三重選出の岡田氏や安住淳元財務相(宮城)▽玄葉光一郎前外相(福島)▽枝野幸男元官房長官(埼玉)▽野田佳彦前首相(千葉)▽前原誠司元外相(京都)。参院選での苦戦が伝えられ、「ポスト海江田」の有力候補として動向が注目を集め、6人も地元に張り付き公認候補を応援した。ところが、海江田氏の前任代表の野田氏以外の5人がことごとく地元選挙区で敗北。岡田氏側近は22日「責任はみんなで取っていくことになる」と述べ、次期代表として名乗りを上げられる状況にはないとの認識を示した。
一方、党東京都連の中山義活会長らは22日、党本部で細野豪志氏と会い、参院選東京選挙区での候補者一本化を巡って党が公認を取り消した大河原雅子氏を支援した菅直人元首相に対する処分を検討するよう申し入れた。だが、党幹部は「処分は必要ない」と強調した。【笈田直樹、光田宗義】