ホーム > インタビュー (有田秀穂教授 × 小川健一) 

インタビュー

■なぜ、あの人はよく眠れる、成績が上がった、病気が治った、痛みが消えた、肌が若々しいのか?

その根拠を、医学的視点から解き明かす!

開発者自身が一番驚いた、セラピュアへの反響

小川 セラピュアのシートや空気清浄機を使用した方たちから「使うと体調や心の状態が良くなる、それはなぜだろう?」という質問が多数寄せられていますので、有田先生のお話を伺って、解明の糸口をご一緒に探っていきたいと思います。よろしくお願いします。

有田 こちらこそ、よろしく。

小川 実は最初トイレの脱臭を目的に、セラミックを独自にブレンドしたセラピュアの空気清浄機を開発したんです。すると、使った人から電話がかかってきて「事務所の消臭用にコンピュータの側に置いたら、身体が疲れなくなった。さらに目のチラチラがなくなった。これはどうしてでしょう?」と質問を受けたんです。本来、脱臭のために作ったものなので、私も理由はわからなかった。そうしたら、孫の嫌がる加齢臭をとるために購入された方が「加齢臭もとれたけど、よく眠れるようになった。不思議な空気清浄機ですね」と言って来たり、子供部屋用に購入された3人のお母さんから「子供が勉強するようになった」とか「塾の塾長に呼ばれて、お宅の息子さん、成績が上がりましたがなにかやっているんですか?と聞かれました」と電話がかかってきたんです。

非常に驚きまして、今度は布団の上に敷くセラピュアのシートを作ったところ、2〜3ヶ月使用された方たちが「よく眠れる」、「腰痛が良くなった」、「花粉症の薬がいらなくなった」、「寝付いていた人が元気に起きて出歩くようになった」と大騒ぎを始めたんです。そこで、解明のために、有田先生にシートを使った方のデータ(グラフA)をとっていただいたわけですね。その結果、シートの影響で血中の「セロトニン」が増えているのではないか、との分析を頂いて、僕としては非常に自信がわいてきたわけなんです。

シートが増やす物質「セロトニン」とは?

小川 新しくお持ちしたデータは81歳の女性のものです。(資料1参照)

シート使用前は腎不全の度合いを示すクレアチニン値1.92がずっと続いていたんですが、シートを敷いたら1.73に下がり、とうとう今1.62になった。これには医者がびっくりしてしまって「何で下がったんだ」って。

有田 セロトニンていうのは一種の薬だからね。セロトニンは、もともと人間の脳で作られ、血液の中を流れている物質です。そして全身の血液や脳の中で、体と心に影響を及ぼすとても重要な様々な働きをしているんです。だからセロトニンが増えれば、今言われた腎臓や肝臓、血液の流れなどに影響してくるのは当たり前。いま偏頭痛の治療薬として、セロトニンの関連物質からなる薬が一番良いといわれているほどなんですよ。

小川 シートを使うと、高齢の方の様子が変わってくるんです。今までボケっとしていたおばあちゃんが、シャキッとしてくる。もともと高齢の方たちは「足が痛い」「眠れない」という理由でシートを買われるわけですが、使用したらよく眠れて、長く使ったら足の痛みがとれちゃった、という報告にくる。そんな話をされる様子がシャキッとしているわけですね。中にはそれまで乗れなかった自転車に乗れるようになって、来られる方までいる。これは、シートの影響で脳が活性化されたんじゃないかと考えたんですが。

有田 それは間違ってないね。結局、このセラピュアのシートが何をしているかというと、脳に直接影響をおよぼしているわけではない。脳の周りに巻いたりしているわけではないですからね(笑)。けれど、シートを背中に敷いて寝ることで、全身の血液中のセロトニンに作用しているんです。もともと血液の中には、フリーで流れて重要な働きをする1割ほどのセロトニンと、「血小板」というカプセルに収まっている9割ほどのセロトニンがあるんです。カプセルに閉じ込められている限り、セロトニンは何の作用もしません。徐々に体内から排出されていくだけです。そのカプセルからセロトニンを放出させる働きをしているのがシートのセラミックから出ている遠赤外線と考えられます。シートを敷いて寝ていると、体の熱、つまり体温がシートに反射して戻ってきて、血管内の血小板カプセルを叩くわけ。するとカプセルから閉じ込められていたセロトニンが解放されるんですね。すると血液中にフリーのセロトニンが増えるわけです。(図1)

その結果何が起こるかというと、脳だとか、腎臓・肝臓だとかに作用するわけです。おそらくそのうちの脊髄に入ったものが痛みの調整をし、脳に作用したものが睡眠がよくとれるように調整する、と解釈できます。完全に証明はできていないんだけどね。現象として「痛みが治まる」「よく眠れる」というのは、その作用と考えて、まず間違いないでしょう。

子供の勉強にも関わる「セロトニン神経」の働き

小川 それから先生、「子供が勉強できるようになった」という声がたくさん寄せられているのですが・・・

有田 「勉強ができる」という解釈や評価は難しいんだよね。運動能力も「頭のよさ」と解釈する人もいるくらいですから(笑)。でもひとつ言えるのは、勉強するには「集中力」と「心の元気」が必要だということです。これらは、脳の中で最も発達した前頭前野という領域によって営まれ、それは「セロトニン神経」の働きと関係しています。(図2)


セロトニン神経は、あらゆる脳神経系に結合している神経で、心の活気を演出し、心身ともにスムーズな活動を行うためのスタンバイ状態を作り出す働きをします。活性化されると目覚めた後の爽快感が高まり、生き生きとした状態を生み出しますが、弱まるとうつ状態を引き起こしたり、ささいなことでキレやすくなることがあります。

ここからは血液中のセロトニンの話から、脳の中の「セロトニン神経」の話になってしまいますが、セロトニン神経がうまく機能しないと集中して勉強できないから、結果として成績が悪くなる。さらに「うつ」っぽくなって、朝なんとなく調子が出ず、あちこち痛くて、自律神経失調症みたいな、そういう症状が出てきてしまうんです。

 

そのセロトニン神経の働きをシートが活性化してくれることになれば、集中力が増し、「うつ」っぽくヤル気のない状態から元気が出るようになって、その結果成績が上がる、あるいはお年寄りがシャキッとする、といったことがおこりうるんです。

「セロトニン神経」の衰弱は、うつ状態を招く

小川  セロトニン神経が活性化されると人間はシャキッとするわけですね。最近気になるのは、皆デレンコデレンコ歩いている。われわれの若い時代は、もっとシャキッと歩いていました。あれはセロトニン欠乏症ではないかと思うのですが。全員にシートを敷かせたほうがいいのではないかと思うほどです(笑)。

有田 そう、「うつ」が3百万人とこれだけ多いんだから。それからパニック障害や慢性疲労症候群、こういう病気が非常に増えています。僕のところにも、小中学校・幼稚園の先生方や働く人のメンタルヘルスに取り組んでいる企業からの講演依頼がひきも切りません。
セロトニン神経が弱っているかどうかは見た目で分かるんですよ。それは、セロトニン神経の働きが、筋肉の中の「抗重力筋」にも関わっているからなんです。
眠くなるとまぶたが落ち、首がうなだれ、立っていられなくなるでしょう。起床時にそれらをシャンとさせているのが「抗重力筋」なんです。その筋肉は自分で意識しないので活動するんですが、セロトニン神経が活動すると、この抗重力筋がピンと自然に緊張します。
逆にセロトニン神経が活動しないと、朝起きても顔がとろんとして目が開かないし、顔にもしまりがない。姿勢が悪く、シャキッとした状態にならないんです。もちろん疲れという例外もありますけれど、朝仕事や学校に向かう時に、そんなうつうつとした状態ではね・・・

 
「セロトニン神経」を鍛える2つの方法

有田 けれど、セロトニン神経は鍛えることができるんですよ。一つは太陽の光を浴びること。もうひとつはスクワット、ウォーキング、呼吸法、フラダンスなどのリズミカルな運動をすることです。その2つをやると、セロトニン神経が活性化されるんです。小川さんのシートを使用するのも、ひとつの方法かもしれませんが。さらに人並み以上に太陽の光を浴び、リズム運動をするとどうなるか?セロトニン神経の活性化によってアスリートにとって最高の状態である、人並み以上に抗重力筋がピンと緊張した状態が生まれるんです。

小川 例えばイチロー選手をテレビで見ていると、すごくいいリズムで駆けたりしていますが、あれもリズム運動ですね。ああ、彼はセロトニン神経の大切さを知っているのかなぁ、と思っていますが。

有田 イチロー選手は「セロトニン」は知らないにしても、リズミカルな運動がよい影響を及ぼしていることを長年の経験で知っているのでしょうね。グランドでは絶えず屈伸の運動、バッターボックスに入る前は同じ動作の繰り返しを行うことをノウハウとして、それを崩さないですね。セロトニン神経は鍛えることをやめると、もとに戻ってしまうんです。だから、彼はやり続けているんですね。

小川 一流になるほど、セロトニン神経も一流なんですね!

有田 ただ、まだ多くの人が薬やサプリメントのようなものを飲まないと、心身ともによくならない、という思い込みを持っていることが問題です。

小川 そう、そこなんですよね。

有田 しかし、自分の体と心に作用する薬のようなものを、自分で増やすことができるんですよ、ということを認識してもらえばいいんですよ。我々はそれを伝え続ければいいんです。

睡眠ホルモン「メラトニン」が快適な眠りに導く

小川 それから、シートを使っている方から「これまで睡眠薬を6錠飲んでいたのが、半分になって助かった」とか、「肌がきれいになった」などの声があがっているのですが。

有田 セロトニンの兄弟のような物質に「メラトニン」というものがあります。これは「睡眠のホルモン」なんです。だからメラトニンが出ると睡眠に結びつくんですが、実は、メラトニンの材料はセロトニンなんです。だから、セロトニンが出る生活をしていると、昼間にメラトニンの材料を十分作ることができて、結果として睡眠ホルモンがたくさん分泌される。だからよく眠れるんです。

小川 なるほど!知り合いに前立腺で悩んでいる方がいて、シートをお貸ししたことがあるんです。1週間たったら「いいよ、これ。何度もトイレに起きていたのが、よく眠れて起きなくなっちゃった。」と。奥さんも「疲れがとれる」とご夫婦で大変驚いて、すぐに購入されました。私自身もトイレが近くて当たり前の年齢ですが、起きてもせいぜい1回でしょうか。しかも良く眠れて、朝は起きたとたんにパッと体が目覚めるんです。

有田 陰陽学というのがありますが、実はセロトニンとメラトニンの関係は、まさにこの陰陽学なんです。セロトニンがお昼の活動に関係した「陽」、メラトニンが夜の眠りに関わる「陰」で、それぞれの活動に適したように働いてくれるんです。陰陽学のポイントはそれぞれ相反するものが、対立するのではなく、陰が陽になり陽が陰になるという考え方です。だから「よく眠れる」その上「朝の目覚めがいい」というのは、間違っていないんです。セロトニン神経を元気にする生活をしている限り、そうなるものなんですよ。

「メラトニン」には老化を予防する作用も

有田 それから、メラトニンは睡眠だけではなく「アンチエイジング」の働きにも関わっています。いわゆる老化予防ですね。加齢のもとは何かというと、老化を進める「活性酸素」という物質が体の中にできてしまうことです。これは人間が生きている限り、火が燃えるとススが出るように、いたしかたないことです。しかし、メラトニンはそのスス払いをしてくれるんです。セロトニンを出す生活をしていると毎晩たくさんのメラトニンが出て、活性酸素をしっかり掃除してくれ、アンチエイジングに結びつきます。しかしうまくいかないと、老化が進み、成人病が起こりやすくなります。だから元気であるとか、皮膚がきれいだというのは、そういうメラトニンの絶対量が関係しているのです。

小川 もう5年くらいシートを使っておられるご夫婦がいるんですが、真っ白だった奥さんの髪がどんどん黒くなってきて「どうしてくれるの、小川さん。色が混じっちゃって、なんだか汚くなっちゃったわよ」と怒られちゃったんです(笑)。

ご主人は75歳くらいの方なんですが、ふだんから元気な方なので、シートの効果がよく分からなかったそうなんです。ところがある日、僕のところに飛んできて「分かったよ、小川さん!」って。「同級会に出たら、みんな老け込んでいて、あまりの違いにびっくりした!」って。みんな話題は「どこが痛い」「ここが悪い」と病気の話ばかり「なのに俺はどこも悪くない」って。同級生にも「お前は年取らないね」「若い、若い」と言われ「あのシートのせいだ。ようやく分かったよ」と言って来たんです。そういえば有田先生も、お付き合いを始めて5〜6年たちますが、若々しさが全然変わりませんね。

有田 それはそうよ、僕はセロトニンやメラトニンを増やす生活をしているから(笑)。

小川 かえって「あれっ、若返っちゃったね」とTVで拝見して家内にも言っていたの(笑)。だからやっぱり、このセロトニンっていうのはすごいね。

有田 例えば森光子さんて、あの年齢であの若さって本当に化け物みたいでしょ(笑)。僕は、あれはスクワットというリズム運動の影響だと考えますね。スクワットを毎日やっているとおっしゃっているでしょう。それから黒柳徹子さんに聞くと彼女もスクワットをやるし、寝る前に階段の上り下りをするんだそうです。旅先でもホテルの階段で必ずやると。そうしたリズム運動でセロトニンが増えることがわかっているんですね。そうやって睡眠物質メラトニンの材料になるセロトニンを十分作っておいて、電気を消すとメラトニンがどっと分泌されて、よく眠れ、アンチエイジングにもつながっているんですね。

 
電気毛布は駄目、セラピュアのシートに変えよう

有田 ちなみにメラトニンの分泌量は年齢とともに下がっていきます。3歳くらいまでがメラトニンシャワーといって、一生のうちで最も多く分泌され、それからだんだん低下してしまいます。つまりお年寄りはメラトニンを作る量が減っているから、早く目が覚めてしまうわけです。あるいはメラトニンを作る量が少ない人に不眠症や、3時4時に目覚めてしまうといったことがおこるわけです。

小川 シートを使ってこう言った人がいます。「この頃、眠るのが楽しみになったのよ。今まで夜になると、これから眠らなきゃならないとユウウツだったのが、布団に入るとすぐ眠ってしまう。だから楽しみだわ。それに快便なのよ。気持ちいいわよ」と。

有田 セラピュアのシートには、メラトニンを分泌しやすくする可能性があるかもしれないですね。メラトニンとシートの関連についての研究はまだやっていませんので、今後やってみましょう。さらに、このシートの良い点は、自分の体温にあわせて暖かさが変わっていくことですね。自前の体温を反射して暖かくなるわけですから副作用もないし、これほど安全なものはないでしょうね。問題があるのは電気毛布などで体温を上げっぱなしにすることなんですよ。

小川 僕も、電気毛布はやめて、うちのシートは暖かいから変えるといいよ、とすすめています。電気毛布は脳をやられませんか?

有田 そう、体温上げっぱなしはだめなんだよ。人間の体温は朝起きたときは低く、だんだん上がって夕方に一番高く、夜になると下がり始めて深夜の1〜2時に一番低くなるようにできているんです。この低くなっていく時に、メラトニンの体温を下げる働きが関与しているんです。だから、電気毛布で体温を一定にしてしまうと、せっかく眠りに入るところで脳に「起きろ」という指令を出すようなものだから、眠れないのが当然ですよね。電気毛布で布団を暖めておいて、眠るときには切っている、という使い方なら大丈夫なんですが。

広がり続けるセラミックの可能性

小川 今回は、セラピュアのシートや空気清浄機で体調や心の状態がよくなる、それはなぜだろう?ということを解明するために有田先生のお話を伺ってきたわけですが、バラマハンサ・ヨガナンダさんの著書『あるヨギの自叙伝』を読んでいたところ「太陽の光の中に、生命エネルギーがある」と書かれていまして、アッと思ったんです。まさに有田先生の「太陽を浴びて、運動すればセロトニン神経が活性化される」という理論に通じている、と。

有田 そうなんだよ。生命エネルギーを特別なエネルギーと考えるんじゃなくて、僕らのエネルギーのもとは何だ、と考えると、太陽の光ですからね。例えば太陽の光を受けた植物は、そのエネルギーを使って光合成によって物質を作り、その中にエネルギーを閉じ込める。その植物を食べると消化器を通して太陽のエネルギーを取り込んでいることになります。小川さんのシートの場合は、人間の体温というエネルギーをセラミックが遠赤外線で体に反射してくれるわけですね。そのエネルギーをもらったセロトニンという物質が、今度は様々な生命に関わる役割をしてくれる。生命エネルギーという考え方とも、そうしてつながっていますね。

小川 セラミックとはそもそも何だ?と言いますと、岩石ですから、地球の外側にあって、何億年も太陽の光に当たってきた物質なわけです。だから私は、セラミックは凄い量の生命エネルギーを蓄積しているんじゃないかと考えているんです。遠赤で人間のエネルギーを反射すると同時に、蓄積した生命エネルギーを倍加して放出しているんじゃないか、と考えているんですが。

有田 それは、ありえますね。

小川 今、新たにセラピュアを配合したクリームを開発中ですが、試作品を使った人たちが「足がつらなくなった」「ゴルフの後、指圧に行かなくて済むようになった」と言ってくるんです。セラミックって不思議だなあ、シートにしろ空気清浄機にしろ、可能性はますます広がるなあ、と考えております。それにしても、有田先生の研究でシートのセロトニン効果を裏付けていただけたことが、僕をどんなに力づけてくれたことか。今日はどうもありがとうございました。

有田 がんばってください。

-了-

(宮田幹夫教授 × 小川健一)の対談へ →

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