降圧剤:データ操作 京都府立医大が謝罪 学長ら会見
毎日新聞 2013年07月11日 21時38分(最終更新 07月12日 00時59分)
ノ社からは、府立医大側に1億円余の寄付金が提供されていたことが分かっている。ノ社は5月、社員の試験への関与を認めたが、「社員による意図的なデータの改ざんはなかった」と説明。だが、社内調査結果によると、ノ社の社員が患者のデータを自宅のコンピューターにコピーして解析し、「例示」と称して研究チームに結果を提供していた。【河内敏康、八田浩輔】
ノバルティスファーマの話 大学や患者に心配をかけて申し訳ない。ただし、大学の報告だけでは、恣意(しい)的なデータ操作があったとは確認できない。
◇ことば【バルサルタン】
ノバルティスファーマが商品名「ディオバン」で、2000年に国内販売を始めた高血圧治療薬。12年度の国内売上額は約1083億円。世界約100カ国でも承認されている。京都府立医大と東京慈恵会医大が各3000人を対象にした大規模臨床試験では、血圧を下げるだけでなく、脳卒中や狭心症のリスクも小さくする効果があり、同種の別の薬より優れているとの結論が出た。