参院選:自・公が安定多数確保、改憲論議深まる見通し

改憲派の各党、憲法改正発議が可能な議席数には届かず
自民幹事長「集団的自衛権導入に向け憲法解釈の変更目指す」

参院選:自・公が安定多数確保、改憲論議深まる見通し

 21日に行われた参議院議員選挙で、連立与党の自民党と公明党が安定多数(全ての常任委員会の委員長ポストを独占し、委員の半数以上を確保できる議席数)の確保に成功した。連立与党は昨年の衆議院議員総選挙で3分の2の議席を獲得したが、参議院はこれまで野党が多数派となっていた。

 NHKは22日午前0時40分現在、今回の選挙で改選される121議席のうち、自民党が64議席、公明党が10議席、民主党が15議席、日本維新の会とみんなの党、共産党がそれぞれ7議席を獲得した、と報じた。今回の選挙前、121議席のうち自民党は34議席だったが、そのほぼ2倍の議席を獲得し「大勝」を収めた、と日本メディアは報じた。

 軍隊の保有を禁じる憲法第9条の改正を支持する、自民党と日本維新の会、みんなの党の各党は、22日午前0時40分現在、78議席を獲得した。これらの政党は昨年の衆議院議員総選挙で3分の2以上の議席を獲得したのに続き、今回も多くの有権者の支持を得たというわけだ。だが、参議院全体で憲法改正の発議が可能な議席数(全議席の3分の2)にはこの3党だけでは20議席ほど足りない状況だ。

 極右政党である日本維新の会は、橋下徹・共同代表(大阪市長)による旧日本軍の従軍慰安婦をめぐる問題発言にもかかわらず、参議院の議席数を改選前の3から、非改選の議席を含め8に増やした。改憲を公約に掲げない民主党の議席数が結党以来最低となり、惨敗を喫したのとは対照的だ。

 安倍晋三首相はこの日夜の記者会見で「安定的なムードの中で憲法改正に向けた論議を進めていく」と語った。また、自民党のナンバー2である石破茂幹事長は「集団的自衛権を導入できるよう、憲法の解釈を変更する法案を準備していく」と述べた。

東京=車学峰(チャ・ハクポン)特派員
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