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弘南鉄道社長、大鰐線存続の意向
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葛西弘前市長(左)と弘南鉄道大鰐線の今後について協議する船越社長(右から3人目)ら=22日午前9時、同市役所 |
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利用者減少を受け、2017年3月末での廃止方針を示されていた弘南鉄道大鰐線(中央弘前―大鰐間13.9キロ)について、同社(本社・平川市)の船越弘造社長が22日午前、弘前市役所と大鰐町役場を訪れ、葛西憲之市長と山田年伸町長に廃止方針の撤回を伝えたことが、両首長への取材で明らかになった。同社は同日午後、記者会見を開き存続の意向を表明する予定。
山田町長によると、船越社長は「一年でも長く路線を維持できる方向で取り組んでいく」と発言。市などが新設する存続に向けた協議会への参加も明言し、事実上、17年3月末の大鰐線廃止は撤回される見通しとなった。
船越社長は取材に「(午後の)記者会見で全て話します」と述べた。
廃止問題が浮上して以降、船越社長が両首長と会うのは初めて。船越社長は同社取締役会への大鰐線廃止提案の見送りと、協議会への参加を受諾。葛西市長は「協議会に参加して、取締役会に廃止提案をしないということなので、いったん廃止は撤回されたと受け止めている」と述べた。
山田町長は「路線維持のために明るさが見えてきた。町民の足が確保できるということで安心している」と語った。
協議会は両市町と同社のほか、国、商工団体、観光団体などの関係者で構成し、来月中にも設置する予定。大鰐線の経営・財産面も含めた調査を行い、存続への具体策や支援策などの方向性を探る。葛西市長は「ただ存続させるだけでなく、大鰐線を発展させていくための議論を尽くしたい」とした。
船越社長は6月27日の同社株主総会で「17年3月31日で大鰐線を廃止する方向で考えている」と発言。8月下旬の取締役会に廃止を提案し、会社としての方針を固める意向を示していた。
大鰐線は1952(昭和27)年1月、弘前電気鉄道が開業。70年(同45)年10月から弘南鉄道が経営している。利用者数は74(同49)年度の約389万8千人をピークに、2012年度は約57万6千人まで減少、赤字が続いている。
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