同い年の宮市との直接対決に闘志を燃やすグランパスのMF田中輝=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで(木村尚公撮影)
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名古屋グランパスのMF田中輝希(20)が21日、アーセナル戦(22日・豊田ス)での『宮市超え』を宣言した。アーセナルのFW宮市亮(20)とは年代別の代表でしのぎをけずった間柄。プロでは初めての直接対決でゴールを奪い、遠く離れてしまったライバルとの距離を一気に縮める。
宮市の凱旋(がいせん)試合として注目を集めるアーセナル戦に向け田中輝が闘志を倍増させている。「お客さんがたくさん入るんですよね。それが楽しみ。活躍したらボクもアーセナル入りですか?」。軽口をたたきつつ、この一戦へのやる気をにじませた。
宮市とは切っても切れぬ縁がある。10代半ばから年代別の代表で常に顔を合わせた。同い年には他に宇佐美(G大阪)、柴崎(鹿島)らそうそうたる面々がいて、「プラチナ世代」と騒がれる。ハイレベルな環境で同じアタッカー同士、田中輝と宮市は技を磨き合ってきた。
田中輝は「宮市はドリブルスピードが速い。バランスもいい。永井さん(ベルギー・スタンダール)にテクニックをプラスした感じ」とライバルのすごみを語る。宮市が海外移籍した後もプレーぶりはチェック。「負けられないという気持ちにさせられます」と対抗心を燃やしている。アーセナル戦で田中輝はベンチスタートとなる見通し。ストイコビッチ監督は「ベンチには21人を入れる。100分をめどに交代を考える」と無制限の交代枠を積極的に生かす構えで、出番は必ずめぐってくる。
田中輝は「ゴール前の狭いスペースで勝負する力は、宮市よりボクの方が勝っているはず。明日はそれを見せたい」。今季はJ初ゴールを記録するなど躍進著しい。同い年のドリブラー対決に、ゴールという形で決着をつける。 (木村尚公)
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