【NQNニューヨーク=古江敦子】19日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅ながら3日ぶりに反落し、前日比4ドル80セント(0.0%)安の1万5543ドル74セントで終えた。マイクロソフトの四半期決算が市場予想比で低調な内容になり、投資家心理がやや悪化。IT(情報技術)銘柄を中心に、目先の利益を確定する目的の売りが出た。
マイクロソフトの2013年4~6月期決算は最終黒字へ転換したものの、1株利益は市場予想を下回った。同社株は11%下落。1銘柄でダウ平均を31ドル程度押し下げたほか、心理面での重荷になった。
ただ、下値も限られた。増益決算を発表したゼネラル・エレクトリック(GE)が上昇。相場全体の先高観を背景とした押し目買い意欲も強く、取引終了にかけて下げ幅を縮めた。
ハイテク比率が高いナスダック総合株価指数は前日比23.67ポイント(0.7%)安の3587.61で終えた。一方、多くの機関投資家が運用指標にするS&P500種株価指数は3日続伸。2.72ポイント(0.2%)高の1692.09で終え、過去最高値を連日更新した。
業種別S&P500種株価指数は、全10業種のうち3業種が下落した。「IT」と「公益事業」、「一般消費財・サービス」が下げ、「ヘルスケア」や「エネルギー」などが上昇した。売買高はニューヨーク証券取引所(NYSE)が約8億7000万株(速報値)、ナスダック市場は約17億3000万株(同)だった。
マイクロソフトの下落を受け、パソコン関連のヒューレット・パッカード(HP)やインテルが下落。インターネット検索最大手グーグルも下げた。四半期決算が主力の広告事業の単価下落を示し、売りが広がった。
一方、日用品のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が上昇。医薬品のファイザーが上げた。
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