Updated: Tokyo  2013/07/22 03:47  |  New York  2013/07/21 14:47  |  London  2013/07/21 19:47
 

米マイクロソフト株が12%急落、タブレット裏目で業績に失望

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  7月19日(ブルームバーグ):19日の米株式市場でマイクロソフト の株価が急落。一時は4年ぶりの大幅安となった。同社の4-6月(第4四半期)利益はアナリスト予想に届かず、その差は過去10年で最大となった。OS(基本ソフト)「ウィンドウズ」対応のパソコン(PC)の需要落ち込みが影響した。

18日発表の決算よると、タブレット端末「サーフェス」の在庫評価額引き下げで9億ドルの費用を計上したことも、1株当たり利益を7セント削った。この分を除く1株当たり利益は66セントと、ブルームバーグがまとめたアナリストの予想平均(75セント)を下回った。株価は一時12%下げた。

マイクロソフトはサーフェスの販売不振に苦しんでいる。タブレット端末は低価格な上にノート型パソコンやデスクトップパソコン並みの機能搭載されていることから、消費者の乗り換えが進んでいる。マイクロソフトのスティーブ・バルマー最高経営責任者(CEO)はハードウエアとサービスに注力しているが、いずれも従来重視していたソフトウエアに比べて利幅が薄いことから、マイクロソフトの利益を圧迫する可能性がある。

マイクロソフトの株価は午後2時56分現在、前日比12.3%安の31.08ドルとなっている。

PC出荷の減少

米調査会社IDCによると、4-6月のPC出荷は11%減少。サーフェスの出荷台数は昨年第4四半期と今年第1四半期で90万台にとどまった。マイクロソフトは今週、サーフェスの1モデルの価格を引き下げた。

エイミー・フード最高財務責任者(CFO)はインタビューで、消費者向けPC出荷が4-6月期に20%減少したことが統合業務用ソフト「オフィス」の販売に痛手となったと説明。「われわれは特にモバイル機器については、改善が必要だと承知している。戦略的な組織再編を先週発表した大きな理由はそれだ」と述べた。また、マイクロソフトが消費者向けPC市場の縮小を補完するためタブレット市場で足場を確保するには「長期間」かかるとの認識も示した。

4-6月期の純利益は49億7000万ドルだった。前年同期はインターネット広告会社アクアンティブ買収に伴う評価損62億ドルの計上が響き、4億9200万ドルの純損失だった。

売上高は10%増の199億ドル。ブルームバーグがまとめたアナリストの予想平均は1株利益75セント、売上高207億ドルだった。  

原題:Microsoft Surface Charge Erodes Profit Hit by Weak PCDemand (1)(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:シアトル Dina Bass dbass2@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Pui-Wing Tam ptam13@bloomberg.net

更新日時: 2013/07/20 04:40 JST

 
 
 
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