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東京都知事選

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東京都知事選2012

身近な人が語る主要候補者

 先月29日に告示された知事選は折り返し点を過ぎた。16日の投開票日に向けて東奔西走し、訴えを続ける9人の候補者には、選挙戦を見守り、支える家族や友人がいる。主な4候補の身近な人に、その人だけが知る候補者の姿を聞いた。

(届け出順) 

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◆発想大きく行動が早い

 松沢成文候補の妻 松沢あさかさん

 都知事選に立候補すると聞いても、驚きはありませんでした。選挙は八回目ですから。社会人と大学生の娘たちも「そう。頑張って」という感じ。

 主人が松下政経塾に通っていた一九八五年に結婚しました。発想が大きくて、人より少しやることが早い。神奈川県知事時代の電気自動車促進も、最初は理解されなかった。

 誰に対しても態度が変わらず、怒ることはありません。県知事で受動喫煙防止条例に取り組んでいた時期、集会で対話して反対派を説得する姿を見たことがあります。あの熱意はどこから出てくるのでしょうね。

 政治家としては尊敬しますが、家では普通のお父さんです。年一回は家族旅行をするし、娘たちとDVDで映画を見たり、ラグビー観戦に行ったりしています。県知事を退職し、少しはゆっくりするかと思ったら、講演などで結局全国を飛び回っていた。体を動かさずにいられないのは性分でしょうね。 (聞き手・安藤恭子)

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◆気配りが素晴らしい友

 笹川尭候補の高校同級生 戸田尚夫さん

 高校三年間ずっと同じクラスで、とても仲が良かった。当時の笹川さんの印象はスポーツマン。足が速くて、リレーの選手をやっていた。成績は普通でした。戦後間もない時代で、みんな貧乏。一つのパンを分け合って食べたこともあります。

 四十歳を過ぎたころに再会した。すでに二十年間、企業を経営していた笹川さんは大物という感覚。でも、偉ぶることはなく、その後、科学技術担当相になったときも「大臣だぞ」ということをみじんも感じさせない。

 同窓会もマメに顔を出すし、友達の両親が亡くなれば通夜に来てくれる。気配りが素晴らしい。こんな良い友達はいないですよ。

 私も会社を経営していますが、笹川さんには多くのことを教えられました。「人を雇うことは、その人の人生を預かること」という言葉が印象的。最近の都政は、都民の生活を見てくれていない気がする。気配りできる笹川さんに期待しています。 (聞き手・加藤益丈)

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◆弱者のため懸命に働く

 宇都宮健児候補の妻 宇都宮美佐子さん

 保育士をしていた二十八歳の時、知人の紹介で知り合いました。第一印象は優しい笑顔の人。半年後に結婚しましたが、新婚当初から朝早く出て深夜に帰宅する。私は一人でいることが多く「本当に結婚したのかしら」と思ったくらい。

 一男一女に恵まれましたが、子どもをお風呂に入れたことも確か一回しかない。友人からは「宿命よ」と言われましたね。

 夫と同じように私も貧しい農家の生まれです。中学卒業後に、町工場で働くために上京しました。だから弱い立場の人のために懸命に働く夫を応援したいし、誇りに思います。

 夫は典型的なアナログ系で洗濯機の操作も苦手。韓流ドラマにはまったけど、DVDをネット注文する方法が分からず長男に頼んでいました。

 最近は特に忙しいので体調が心配。毎朝、野菜ジュースとゴマ麦茶を飲ませています。でも、どんな時でも、帰宅直前に電話をくれるんですよ。 (聞き手・森本智之)

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◆記憶力のすごさに驚く

 猪瀬直樹候補の妻 猪瀬ゆり子さん

 記憶力がすごいのに驚きます。学生時代の下宿先や、普段あまり連絡を取らない親戚の電話番号をぱっと思い出して、「この番号じゃないかな」と言うんです。それが全部合っている。

 あと、事務所に置いてある膨大な本の中から、「あの本はここにあるよ」とパッと出してくる。

 好奇心も強いですね。二人で散歩していると、周りの景色を眺めながら、「この建物はなんだ」とか、「この車は何を積んでいるのだろう」とか、いつもそんな感じで興味を持っている。

 息子が幼稚園の時。散歩に出掛けた主人と息子が、夕食の時間を過ぎても帰ってこないことがありました。「どこに行ってたの」と聞くと、主人は「息子が『夕日はどこに沈むの』と聞くから、オートバイに乗せて夕日をずっと追いかけてきた」と言うんです。

 子どもたちにも、その好奇心の強さは受け継がれていると思いますね。 (聞き手・比護正史)

 

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