参院選 どこを推します?
2.消費増税(2013/07/10)
今後の経済動向を左右する節目の一つが来年4月に予定されている消費税率の引き上げだ。巨額の財政赤字を減らすには避けて通れないとされるが、家計や企業などに与える影響が大きく、歴代の政権は踏み切れなかった。主婦のタエさん(42)と大学2年の息子ユウタ君(20)も消費増税がどうなるのか気がかりなようだ。 |
来春から税率8%、困るわ 値上げばかり、腹が立つね
タエ 今日、スーパーに行ったら、食用油が値上がりしてたわ。パンも高くなったし、マヨネーズも上がっていたわ。これだと切り詰めても家計は楽にならない。来年4月には消費税が増税されるんだから困っちゃうわ。
ユウタ えっ、そうなの。どれぐらい上がるの。
タエ 今は5%でしょ。これが8%になるの。あなたがまだ小さいころに3%から5%に上がったけど、あれから17年になるのね。あの時は負担を少しでも減らそうと、お父さんの所得税が減税されたから、まだ良かったけれども。ただ、途中で景気が悪くなって、秋には北海道拓殖銀行という大きい銀行がつぶれて大変だったのよ。それから、景気が悪い状態が続いてね。
ユウタ 税率が上がると、景気が悪くなるんだ。じゃあ上げなければいいのに。
タエ 政権を担っている自民党と公明党の政治家も当時を覚えているから、増税しても景気が落ち込んだりしないか、今年の秋までに経済の状態を見極めてから判断すると聞いたわ。だけど、公共工事などいろんな経済対策を出して、景気を良くしようとしているから、このまま「問題なし」となって、税率は予定通り上がるとみられているの。
ユウタ 無理して景気を良くしているように聞こえる。
タエ そうね。野党の中には「増税しなくても行政改革でやっていける」「富裕層や大企業に負担を求める」などと主張し、凍結や中止を求めている政党もあるのよ。ただ、与党の自民党と公明党は昨年、対立している民主党と一緒に増税を決めているの。だから消費増税の流れに変わりはないでしょうけど、争点の一つになっているのよ。
ユウタ このままなら僕が買う本や、電車賃も上がるのか。まだ働いてもないのに税金を取られるなんて、腹が立つね。
タエ 仕方ないのよ。うちの家計も楽じゃないけど、国はもっと大変なんだから。聞いたことがあるかもしれないけど、日本は多額の借金を抱えていて、国だけで約750兆円、地方を合わせると1千兆円近く。高齢化で医療や年金などにかかるお金も毎年約1兆円ずつ増え続けているの。だけど、景気がずっと良くなかったから、国の税収は増えなくて、赤字も減らせない。消費増税が必要とする政党の人たちは「このままでは国のお金が回らなくなってしまうから、みんなで負担する消費税を少しでも増やし、出費を賄うしかない」と訴えているの。あなたたちの世代にこれ以上、借金というつけは回せないから、反対する政党の政治家の中にも「いずれは何とかしなければ」と思っている人は少なくないのよ。
ユウタ もう十分につけを回されてる感じがするけど。これからはお年寄りが増えるから、若者が年金制度を支えるのも大変になってくると聞いたよ。ただ、国のお金の使い方にはまだ無駄が多いんじゃないかな。もし、お金をうまく使えていたら、こんなに景気が悪くなったり、赤字が増えたりすることもなかったんじゃない。多少の増税は我慢したとしても、削ったりできるところはきちんとやってもらうのが先でしょ。
タエ あら頼もしいわね。21日の参院選では、そういうところもよく見て投票してみたら。景気を良くするため、企業の税金を下げているけれど、お父さんの給料も期待したほど上がってないじゃない。そろそろ、そうしたやり方がいいのか考えるべきなのよ。規制を緩和するとか、さまざまな手続きを簡単にすることができれば、いろんな会社が動きやすくなって、経済も元気になるはずでしょ。企業活動が活発になれば、税収も増えるはずだから、国の借金も減ると思うの。大勢の国民の負担を増やす前に、今までのやり方をしっかりと見直してほしいわね。
(東京報道センターの勝木晃之郎が担当しました)
ユウタ えっ、そうなの。どれぐらい上がるの。
タエ 今は5%でしょ。これが8%になるの。あなたがまだ小さいころに3%から5%に上がったけど、あれから17年になるのね。あの時は負担を少しでも減らそうと、お父さんの所得税が減税されたから、まだ良かったけれども。ただ、途中で景気が悪くなって、秋には北海道拓殖銀行という大きい銀行がつぶれて大変だったのよ。それから、景気が悪い状態が続いてね。
ユウタ 税率が上がると、景気が悪くなるんだ。じゃあ上げなければいいのに。
タエ 政権を担っている自民党と公明党の政治家も当時を覚えているから、増税しても景気が落ち込んだりしないか、今年の秋までに経済の状態を見極めてから判断すると聞いたわ。だけど、公共工事などいろんな経済対策を出して、景気を良くしようとしているから、このまま「問題なし」となって、税率は予定通り上がるとみられているの。
ユウタ 無理して景気を良くしているように聞こえる。
タエ そうね。野党の中には「増税しなくても行政改革でやっていける」「富裕層や大企業に負担を求める」などと主張し、凍結や中止を求めている政党もあるのよ。ただ、与党の自民党と公明党は昨年、対立している民主党と一緒に増税を決めているの。だから消費増税の流れに変わりはないでしょうけど、争点の一つになっているのよ。
ユウタ このままなら僕が買う本や、電車賃も上がるのか。まだ働いてもないのに税金を取られるなんて、腹が立つね。
タエ 仕方ないのよ。うちの家計も楽じゃないけど、国はもっと大変なんだから。聞いたことがあるかもしれないけど、日本は多額の借金を抱えていて、国だけで約750兆円、地方を合わせると1千兆円近く。高齢化で医療や年金などにかかるお金も毎年約1兆円ずつ増え続けているの。だけど、景気がずっと良くなかったから、国の税収は増えなくて、赤字も減らせない。消費増税が必要とする政党の人たちは「このままでは国のお金が回らなくなってしまうから、みんなで負担する消費税を少しでも増やし、出費を賄うしかない」と訴えているの。あなたたちの世代にこれ以上、借金というつけは回せないから、反対する政党の政治家の中にも「いずれは何とかしなければ」と思っている人は少なくないのよ。
ユウタ もう十分につけを回されてる感じがするけど。これからはお年寄りが増えるから、若者が年金制度を支えるのも大変になってくると聞いたよ。ただ、国のお金の使い方にはまだ無駄が多いんじゃないかな。もし、お金をうまく使えていたら、こんなに景気が悪くなったり、赤字が増えたりすることもなかったんじゃない。多少の増税は我慢したとしても、削ったりできるところはきちんとやってもらうのが先でしょ。
タエ あら頼もしいわね。21日の参院選では、そういうところもよく見て投票してみたら。景気を良くするため、企業の税金を下げているけれど、お父さんの給料も期待したほど上がってないじゃない。そろそろ、そうしたやり方がいいのか考えるべきなのよ。規制を緩和するとか、さまざまな手続きを簡単にすることができれば、いろんな会社が動きやすくなって、経済も元気になるはずでしょ。企業活動が活発になれば、税収も増えるはずだから、国の借金も減ると思うの。大勢の国民の負担を増やす前に、今までのやり方をしっかりと見直してほしいわね。
(東京報道センターの勝木晃之郎が担当しました)