菅直人元首相 自民の落選運動呼びかけ党内からも顰蹙
今回の参院選について多くのメディアが自民党の圧勝を予想しているが、この事態に民主党の菅直人元首相(66)が自身のブログで「このままでは福島原発事故以来『原発ゼロ』を求めた多くの国民の意思が生かされません」と危機感を強め、「原発ゼロ」を求める有権者に対して「『比例では自民党に投票しない』を合言葉に、『落選運動』を繰り広げましょう」と落選運動を呼びかけている。
菅氏は選挙区選挙では自民党候補が落選しなければ効果が出ないとし「その点、全国比例区選挙では自民党に対する全国民による投票ですから、自民党票の多寡で批判の強さがはっきり出ますし、自民党の議席を減らすこともできます」と比例区に重点を置いて落選運動をする理由を説明。
既に参院選も終盤戦にさしかかっているが、「まだ間に合います」との見解を示し、その根拠として「かつての韓国の大統領選では、投票前日の若者のメールによって情勢が逆転したといわれています。それがネット選挙のだいご味です」と韓国の事例を挙げる。
しかし、この落選運動の呼びかけを受け、他の民主党議員のTwitterの下には「金子さんや長島さんが一生懸命応援活動していても菅直人がこんな事を書いて後ろから鉄砲を撃っていたら何にもなりませんよ」「選挙を戦う上で、政治家が政策を訴えるのではなく、他党の「落選運動」を行うとは、民主党は何とも情けない党員をお持ちで…」などのコメントが有権者から寄せられている。
こうした声に民主党の金子洋一参議院議員は「街頭でも私は『鳩山氏と菅直人氏にはご退場いただきたい』と演説しています」と、長島昭久衆議院議員は「残念!やはりあの人はバッジを外して市民運動に戻るべきだ、即刻!」とそれぞれコメントしており、菅氏の落選運動の呼びかけは民主党内からも顰蹙をかっているようだ。
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