「あまちゃん」ロケ地の岩手・久慈で海女さん始動、復興の看板に

素潜り漁の実演前にゆるキャラ「アマリン」と記念写真に納まる海女 Photo By 共同

　ＮＨＫ連続テレビ小説「あまちゃん」のロケ地、岩手県久慈市の小袖海岸で２０日、夏恒例の海女の素潜り漁実演が始まった。あまちゃん効果で既に「予約制の平日は申し込みでいっぱい」（久慈市）。観光シーズン本番を迎え、三陸復興の看板にと地元関係者は熱い期待を寄せている。

　ロケの影響で、今年は例年に比べ１９日遅れのスタート。この日午前、かすりはんてん姿の海女５人が水深７〜８メートルの海に潜って次々とウニを採り、１００人を超す観光客に海面から披露した。

　海女になって４０年近い中川やえ子さん（５５）は「声援が励みになった」と笑顔を見せ、岩手県遠野市から訪れた立花和子さん（６６）は「私たちの観光が復興につながってほしい」と話した。

　女性の素潜り漁は久慈が最北とされ、かつてラジオドラマの題名になった「北限の海女」。昨夏まで１日１回だった実演を今夏は３回に増やすが、乱獲しないようウニを採っても海へ戻し、観光客には試食の代わりに記念のステッカーを配る。

　実演は９月末までの土日祝日で、見学料は１人５００円。平日は１０人以上の団体に限り、事前予約で受け入れる。