アシアナ機事故:1人の死因は消防車両にひかれて
毎日新聞 2013年07月20日 10時44分(最終更新 07月20日 11時09分)
【ロサンゼルス堀山明子】米西部カリフォルニア州のサンフランシスコ国際空港で起きた韓国アシアナ航空機の着陸失敗事故で、サンマテオ郡検視局は19日に記者会見で、左翼の近くで遺体で発見された中国人女子高生、葉夢円さん(16)の死因について、駆けつけた消防車両にひかれたと明らかにした。
検視局によると、葉さんの遺体には車両にひかれた複数の傷とともに、それまで生きていたことを示す内出血の痕が確認されたという。葉さんは、消防車両との接触時、左翼近くのがれきの中で倒れていた。衝撃で機外に投げ出されたのか、自ら脱出したのかは明らかになっていない。事故当時、機体周辺は黒い煙が立ちこめていたうえ、消火剤がまかれ、視界が悪かったという。
会見に同席したサンフランシスコ市消防局のジョアン・ヘイズ・ホワイト局長は「我々の任務は救命。検視結果に衝撃を受けている」と沈痛な面持ちで語った。
事故では、英語研修ツアーに参加した中国浙江省の女子高生3人が死亡した。葉さん以外の2人は、機外に投げ出された衝撃が原因で死亡したことが確認されている。