インターネット選挙が解禁された参院選(21日投開票)では、候補者の頼みの綱は著名人による応援団だ。選挙戦も終盤となり、菅原文太氏(79)、三田佳子(71)らの大物芸能人に加え、格闘家ピーター・アーツ(42)も“参戦”。意外なところでは、日本プロ野球選手会元会長で現解説者の古田敦也氏(47)や女子サッカー日本代表の大野忍(29)、楽天の三木谷浩史会長(48)らも特定候補の応援に一役買っている。投票日を目前に控え、誰がどの党を応援しているか、最終チェックしておこう。
先日、人気グループ「EXILE」のメンバーが、自民党比例代表候補の伊藤ようすけ氏(49)のブログに同氏と並び立つ写真が掲載されたとして、NHKから選挙期間中の出演見合わせを通告されたことが大きく報じられた。各候補にしてみれば、著名人の応援はやはり欲しいのが本音だ。応援する側も思い入れや政治信条などから協力している。
18日には菅原氏が初の街頭応援演説に現れ、みどりの風比例代表候補の前福島県双葉町長の井戸川かつたか氏(67)を応援し、映画「仁義なき戦い」さながらのすごみを見せた。
井戸川氏は、東日本大震災後に結成された菅原の政治支援グループ「いのちの党」の初期メンバー。俳優業を引退した菅原氏は現在、山梨県で農業を営んでいるが、井戸川氏の出馬が決まったため「いのちの党に入っているし、助っ人せんわけにいかんだろ」と応援することにした。
この日、街頭に立ったのは東京・巣鴨と渋谷。巣鴨では「人がたくさん集まってすごく反応が良かった」(選挙事務所)とカリスマの存在感は健在だったが、若者の街・渋谷では10人ほどが足を止めたぐらいで芳しいものではなかった。
菅原氏も「まあ、渋谷では井戸川さん、知られていないからなあ。出馬も遅かったしね」としながらも「挑戦することが大事だから」と擁護。そんな温厚な表情の菅原氏だったが、原発や放射能汚染について話が及ぶと一転、厳しい表情に変わった。
「僕は戦前の生活も知っているけど、今の電力の10分の1でも困らなかった。政府は経済成長、経済成長と言っているけどこのままの生活続けていたらいずれ破綻するよ。大体、ぜいたくすぎるんだ。夜中はこうこうと電気ついてるし。今のうち、(欲を)我慢したり、抑えないと」と、反原発にかける情熱はあふれんばかり。
反原発・反東電を訴えるだけに、どこからか嫌がらせがありそうだが、「まったくないね。嫌がらせがあったらぶっ飛ばすよ!」とギロリ鋭い視線を向け、今にも東京電力にカチコミにいきそうな気配すら漂わせた。菅原氏が出馬すれば当選しそうだが、井戸川氏の陣営は「次の選挙で菅原さんが出馬? 何とも言えません」とした。
<次のページへ:元スポーツ選手ら豪華な顔ぶれ>
「本屋大賞」「CDショップ大賞」などプロが選ぶ賞が注目を浴びる中、アイドルDVDにもついに賞が誕生。アイドルDVDのプロたちが売り上げやアイドルの性格、さらにイベントの様子などから2012年最もDVDで輝いたMVPアイドルを選んだ。