【名古屋場所】２２歳遠藤、十両昇進即Ｖ「できすぎ」

遠藤（右）は栃乃若を上手出し投げで下し十両優勝を決めた

　◆大相撲名古屋場所１３日目　○遠藤（上手出し投げ）栃乃若●（１９日・愛知県体育館）　横綱・白鵬が、右脇腹のけがを乗り越え歴史的な優勝を飾った。取組前に２敗の平幕・碧山に土が付き、大関・琴欧洲を下し無傷の１３連勝としたため、３連覇で外国出身者としては朝青龍を抜き、歴代単独３位となるＶ２６。１３日目Ｖは５回目で、千代の富士の４回を抜き、１９４９年夏場所の１５日制定着以降では単独１位となった。春場所初日からの連勝も４３に伸ばし、１１回目の全勝Ｖへ突き進む。幕内から序ノ口まで各段すべての優勝者が決定。１３日目にすべて決まるのは、１５日制以降で初の快挙となった。

　史上最速タイの所要２場所で十両に昇進した西１３枚目の遠藤（２２）＝追手風＝が、３敗で追っていた元前頭筆頭の西３枚目・栃乃若（２５）＝春日野＝を下して１２勝１敗とし、優勝を決めた。新十両Ｖは、昨年初場所の千代大龍以来。今場所を１４勝１敗で終えれば、史上最速の所要３場所での新入幕が視野に入る。

　昨年のアマチュア横綱の遠藤は「『勝てるかな？』ではなく、全部勝つつもりで稽古をしてきた」と大器の風格を漂わせた。一方で、１３日目での優勝決定には「できすぎじゃないですか。アマは全部勝たないと優勝できないので、１回負けての優勝は変な感じ」と目を細めた。支度部屋では、同じ伊勢ケ浜一門の横綱・白鵬から「よかったな。おめでとう」と祝福された。最速入幕記録をかけた残る２日の戦いに向け「まずあしたの一番に集中して、楽しんでやりたい」と意気込んだ。