視聴率好調なNHK連続テレビ小説「あまちゃん」(月~土曜・前8時)で、ヒロイン(天野アキ=能年玲奈)の母・天野春子を演じる小泉今日子(47)が、「天野春子(小泉今日子)」名義で挿入歌「潮騒のメモリー」のCDを今月31日に発売することになった。同曲はアイドル志望だった春子が歌下手な女優の“影武者”として劇中で歌う曲で、ドラマではかなわなかった春子のデビューの夢が現実のものとなる。
脚本の宮藤官九郎氏が作詞を担当し、オープニング曲を手掛けた大友良英氏とSachiko・M氏が作曲した「潮騒の―」。ドラマでは「1986年に公開された映画『潮騒のメモリー』の主題歌として大ヒットした」という設定のもとに制作された挿入歌だ。アイドルになる夢を断たれた、ヒロイン・アキの母、春子が故郷の北三陸のスナックで歌うシーンや、アキと親友のユイ(橋本愛)によるアイドルユニット「潮騒のメモリーズ」が十八番で歌うなど、ドラマの鍵を握る楽曲として重要な役割を果たしてきた。
往年のアイドルソングらしいメロディー、「ジョニーに伝えて 千円返して」「三途の川のマーメイド」など、往年のヒット曲へのオマージュを込めたユニークな歌詞が特徴となっている。レコーディングに臨んだ際の思いについて、小泉は「楽曲の世界観を大切に、もう全力で17才のマーメイドな気分で歌いました」と語っている。
関係者によると、4月に初めて放送された直後からCD化を熱望する声がNHKなどに寄せられていたという。番組内で頻繁に登場するセリフ「じぇじぇ!」をはじめ、「あまちゃん」が社会現象になるなど、大人気の後押しを受けてCD化が決定した。19日の放送で、若き日の春子(有村架純)が人気女優・鈴鹿ひろ美(薬師丸ひろ子)の影武者として歌っていたことが明らかになったばかり。レコーディングシーンでは、小泉の歌う「潮騒―」が流れるなど、絶好のタイミングでのCD化となる。
なお、ジャケットはドラマでも登場する鉄拳(41)のイラストを使用。「1986年のヒット曲」というコンセプトにちなみ、当時のシングルレコードと同じ700円という価格で発売される。また、購入者の中から抽選で限定のアナログレコードがプレゼントされる。
[2013/7/20-06:01 スポーツ報知]