返品という名の文化
テーマ:文化差アメリカに来る前、ある人からアドバイスを受けた。
「とにかく物を買ったときに、レシートは捨てるな。
アメリカの製品は不良品がやたら多いから。
レシートさえ持ってれば、(少々使った後でも)サービスカウンターに持って行けば
必ず返品・交換してくれるから」と。
こちらに来て1ヶ月ほどしたある日、はじめてそのチャンス(?)が訪れた。
買ったのは、上の写真にある電気スタンド。
家に帰って組み立てようとしたところ、部品が一つ足らないのに気づいた。
(わかりにくいかもしれないが)写真で矢印をした部分、つまりスタンドの
フードになっている部分の右端がキャップになっていてカチンとはめる
形になるのだが、このキャップの部分が箱に入っていなかったのである。。。
いくら探してもその部品がないので(そんなに小さなものではないし)、
これは交換してもらうしかないと思った瞬間、製品の箱の中に小さな紙切れが
入っているのを発見!
それは、1ヶ月ほど前のレシート であった・・・・・
そう言えば、新品なのにもかかわらず、箱がやたらボロボロで、
どこかの国の名探偵のような灰色の脳細胞を駆使するまでもなく、
これはもしかして・・・・・と想像がついた。
さっそく、買ったお店に出かけて行き、サービスカウンターで
「さっきこれを買ったばかりだが、部品が一つ欠けていているのが
わかったので、交換してくれないか」
と(車の中で一生懸命考えた英語で)伝える。
向こうが何か言ってきた時のために対応する言葉も車の中で
準備していたのであるが、
意外やあっさり、OK! Sure ! ということで
新しいのに換えてもらった。
ビックリしたのは、「部品が一つ足らない」という私のクレームに
対して、何の確認もせずに(つまり箱の中を調べもせずに)交換
してくれたことである。
ということは・・・・・
・少なくとも箱に入っていたレシートの日時にこれを買って、同じように
返品・交換してもらった人がいる。
・箱のボロさから推測して、そういう人が他にも何人かいる可能性が高い。
・その度ごとに、店員は何の確認もせずに商品を交換し、
(部品の一つ足らない)欠陥商品をそのまま棚に戻し、
また別の人がそれを買って、返品して・・・・・・・・・・・・・
ということが繰り返されたに違いない。
・私が返品したものも同じように棚に戻され、また同じサイクルが
繰り返されるであろう。
(少なくとも、箱が破けてでもしまわない限り・・・)
まあとにかく、
アメリカのスーパーや各種ショップのサービスカウンターは、
いつも大勢の人でにぎわって(?)おり、
返品の山(それが全部「不良品」なのかどうかは謎)である。
こういうのも、(多くの人が不平不満を言いつつも)何も変わらないまま
そういうシステムでずっと社会が安定して回っているのであるから、
(誇れるものではないとは言え)
りっぱにアメリカ文化!の一部だと言えるだろう。
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1 ■確かに
開封とかしてもあっさり返品できるから助かりますよね。
お店に張ってあるReturn Policyには結構厳しいこと書いてあったりしますが、実際には全く守られてないから意味ないですよね。。。