広島女性遺体遺棄事件 男女3人が出頭、死体遺棄容疑で逮捕へ
広島県で、16歳の少女が元同級生とみられる遺体を山中で捨てたとして逮捕された事件で、少女とともに車で遺棄現場に向かったとされる男女3人が、警察に出頭した。
警察は、容疑が固まり次第、死体遺棄の疑いで逮捕する方針。
一方、逮捕された少女は、無料通信アプリ「LINE」で、「ほんまにもお1回チャンスくれるなら、うちが出てくるまでまっとってほしい」などと、警察に自首する8時間ほど前につづっていた。
元同級生とみられる遺体を広島・呉市の山中に遺棄した疑いで、16歳の少女が逮捕された事件で、新たな動きがあった。
これまでに、遺体を遺棄した現場に向かった車には、複数の男女が同乗していたことがわかっているが、広島県警は、呉警察署で、その車に同乗していたとみられる男女3人から任意で事情を聴いた。
犯行前の状況と移動手段について、少女は「未明に広島市の中心部で待ち合わせて、別の人の車で遺棄現場に行った」と供述しているという。
その後の調べで、少女は、元同級生と合流する直前、友人らと広島市内のカラオケ店にいたことが明らかになった。
そのあと合流した元同級生を含め、少なくとも5人で呉市の現場に移動した。
今回、出頭したのは、そのうちの少年少女あわせて3人となっている。
1人は、逮捕された少女の交際相手で、さらに友人である16歳の少女と、その交際相手のあわせて3人となる。
逮捕されている16歳の少女は、元同級生を殴ったり、けったり、首を絞めたりして殺したと話し、その犯行日時を6月29日の未明と供述している。
6月29日午前2時すぎ、無料通信アプリ「LINE」に少女が書き込んだとみられるメッセージには、「プリとってラーメン食べにいって帰宅して」、「楽しかった楽しかった」などとあった。
その文面には、元同級生に対する犯行をうかがわせる言葉はない。
そして、翌30日の夕方には、「きょうの予定ごちゃごちゃになっちった」、「この生活リズム直さんといけんな。朝と夜が逆転しとる」、「てか、腹立つのー」などのメッセージがあった。
何に腹が立つのかははっきりせず、その後も、数日にわたって、友人と遊んだという話や交際相手とみられる男性への思いなどを中心につづられていた。
その書き込みが一変するのが、7月11日になってからで、少女が、母親に付き添われて自首をする前日のことだった。
自首をする前日の11日には、「きょうだって一緒に泣いてくれたし、話も聞いてくれて、自分のことみたいに真剣になってくれて、ほんまうれしかった」、「うちもがんばるけん。ちゃんとしてくるけん。いつ会えるかわからんけど、変わったうちを見したるけん。楽しみにまっといてや」などとつづられていた。
逮捕された少女が自首する前日の書き込みには、自首を決意したからか、友人宛ての別れのメッセージが残されていた。
しかし、当日の書き込みには、不安や緊張の胸中が記されていた。
自首およそ11時間前の12日1時41分には、「もう、涙が止まらん。最近泣いてばっか。泣きたいのに泣いとるわけじゃなくて、涙流したくて流れとるわけじゃないのに。10年も15年も耐えれん。耐えれるわけがない。支えてくれよった人も今じゃおらん」、「みんな、本当にごめんなさい。あと9時間気持ちの整理をしとこう」とつづられ、自首およそ8時間前には、「ほんまにもお1回チャンスくれるなら、うちが出てくるまでまっとってほしい」とつづられていた。
その後、この日の午後1時すぎ、母親に付き添われて広島市内の警察署に自首した少女は、その翌日も、事情聴取の最中に書き込みをしていたとみられている。
自首した翌日の13日には、「支えてくれとったみんなに、ちゃんとゆっとかんといけんことがある。うち、捕まるのいやで逃げようとした。でも、捕まってすごい動揺しとる。今ちゃんと事情聴取もしよる。みんな裏切ってごめんね」とつづられていた。
その後、少女の供述に基づく捜索の結果、警察は呉市の山中で、死後2週間から4週間ほど経過した遺体を発見した。
司法解剖を行ったものの、損傷が激しく、死因や身元の特定にはまだ至っていないという。
新たに出頭した少年少女3人は、事件について何を語っているのか、警察は容疑が固まり次第、死体遺棄容疑で逮捕する方針。