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海外のインターネットユーザーの間で、とある動画が物議をかもしている。そこには、三人の欧米人男性が韓国人女性をののしる様子が写されているのだ。約1分間のこの動画は海外メディアに広く取り上げられ、問題視されていた。しかしこの映像には意外な事実があったことが判明した。
　
・韓国 → アイルランド → アメリカへと飛び火
問題の動画は2013年7月9日に、韓国のソーシャルネットワーキングサービスでその一部が拡散されたことをきっかけに明るみになった。韓国での騒ぎをアイルランドのブログメディアが取り上げ、さらにアメリカの「ワシントンポスト」が紹介したことにより、世界中に広まっていったのである。
　
・「鼻くそを食え！」「整形しろ！」
動画を見ると、韓国のナイトクラブと見られる場所で、観光客と見られる三人の欧米人男性が接客している一人の女性をののしっているのだ。女性の鼻に指を突っ込み、「鼻くそを食え！」や「整形しろ！」と、乱暴な言葉を浴びせている。女性はしばらく我慢していたようなのだが、たまりかねて怒りをあらわにしてその場を去って行くのだ。
　
・韓国をはじめ世界中が怒り
動画は韓国で物議をかもしただけでなく、他の国々のネットユーザーの怒りを買うことになった。欧米人男性たちはアイルランドとアメリカのアクセントを持っていることから、この二国からの観光客ではないかと推測された。しかしこの動画に関して、思いもよらない事実が判明した。
　
・短編ホラー映画
実はこの映像は、ソウル大学の映画専攻の学生が2011年に制作した短編ホラー映画のワンシーンであることが明らかになった。つまり動画に写っている人物は、女性も含めてすべて役者だったのだ。この動画制作の背景を知る、とある人物がワシントンポストの投稿に次のようなコメントをしている。

「これは2011年1月に、イテウォン（ソウル市内）の騒がしいバーで撮影された。出演者はすべて、お金を払って依頼した俳優・女優だ。監督は韓国人で、彼は有名になるためにネット上で拡散するような刺激的な映像を撮ろうとしていた。今騒がれている動画は、そんな彼の作品のなかのひとつだ」
　
・止まない批判の声
動画は作り物だった。しかし女性の扱いがひどく差別的だったため、批判の声が後を絶たない状況だ。なお監督は動画はすべて演出であったことを証明するために、ののしられた女優とインタビューすることを検討しているそうだ。
　
参照元：Irish Central、BROADSHEET、The Washingtonpost（英語）、MK NEWS（韓国語）、YouTube