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【大リーグ】

し烈!?ア・リーグ打撃タイトル争い デービスVSカブレラ きょう後半戦スタート

2013年7月20日 紙面から

 大リーグは球宴休み明けの19日(日本時間20日)からレギュラーシーズンを再開。ポストシーズン進出に向けた各球団の戦い、選手たちのタイトル争いが本格化する。そこで本紙はいくつかの焦点をピックアップ、後半戦の見どころとした。前人未到の2年連続三冠王を狙うタイガースのミゲル・カブレラ三塁手(30)と、ア・リーグタイ記録の「球宴前に37本塁打」を成し遂げたオリオールズのクリス・デービス一塁手(27)の打撃タイトル争いの行方は。また、日本人投手トリオはアジア出身で初のサイ・ヤング賞獲得となるのかどうか。ドジャースの“新怪物”ヤシエル・プイグ外野手(22)の今後はなど、盛りだくさんでお届けする。

 何十年後か、子や孫に「2013年はすごかった」と語り継がれる−。きっと、そんなシーズンになるはずだ。その主役は、カブレラとデービス。過去に誰も達成できなかった「球宴前に30本塁打&90打点」を、そろってクリアしてしまったのだから恐れ入る。

 ダルビッシュも最強打者に挙げるカブレラは打率3割6分5厘(両リーグ通じて1位)、30本塁打(同2位)、95打点(同2位)。193センチ、109キロの巨体に似合わぬ柔軟なバットさばきで、昨季はメジャー45年ぶりの三冠王に輝いた。

 過去に2度の三冠王を手にしたのはカージナルスのロジャーズ・ホーンスビー(1922、25年)と、レッドソックスのテッド・ウィリアムズ(42、47年)の2人だが、2年連続はない。「2年連続三冠王? あいつの方が本塁打をたくさん打っているじゃないか」。カブレラは球宴前日(15日)、そう言って笑った。

 その「あいつ」こそ、“クラッシュ”デービスだ。37本塁打は両リーグトップを独走し、93打点はカブレラに2差の同2位。三冠王を阻止し得る唯一の存在と目されている。だが、それと同時に、ファンは豪快なアッパースイングから全方向に打ち分けられるアーチに願いを託している。

 シーズン最多本塁打記録は、2001年ジャイアンツのバリー・ボンズ(73本塁打)で、これに続くのは1998年カージナルスのマーク・マグワイア(70本塁打)、98年カブスのサミー・ソーサ(66本塁打)だ。だが、ボンズとマグワイアは薬物を、ソーサはコルクバットを使用。それだけに、61年ヤンキースのロジャー・マリス(61本塁打)が「“リアル(本物の)”本塁打記録」だと主張する向きも多い。

 デービス本人も今月、「ファンにとっても、自分にとっても、真の本塁打記録はマリスのものだ」とボンズらをバッサリ。“最多記録更新”に決意をみなぎらせている。現在、シーズン62発ペース。10月の声を聞くとき、至高のライバルとしのぎを削り合う2人はどんな数字をたたき出し、どちらが戴冠しているのだろうか。想像するだけでもワクワクする。

 

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