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【サッカー】

豊田 A代表で「はい上がる!」 でっかいストライカー躍動

2013年7月20日 紙面から

サッカーの東アジア杯を前に、練習する豊田=坡州で(共同)

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 【ソウル占部哲也】東アジア・カップに出場する日本代表が19日、坡州ナショナルフットボールセンターで初練習を行った。21日の中国戦に向け、A代表初選出の鳥栖FW豊田陽平(28)が持ち味をアピール。今や日本代表の大黒柱に成長したCSKA・本田圭佑(27)の1年先輩で、苦労に苦労を重ねてここまでたどり着いた。「はい上がってやる!」という思いを胸に“最強ストライカー”が生き残りを懸ける。

 一目でわかる。胸板は分厚く、太く、でかい。豊田陽平。28歳。戦術練習で1トップの位置に入ると、1人だけラグビー選手が交ざったかのようだった。異質のストライカーは、夕闇に暮れる中で目を光らせた。

 「緊張ばかりしていられない。チャンスは少ない」

 来年のW杯に残された椅子はごくわずか。J2からのし上がり、日本代表まで登り詰めた男の言葉は重かった。2008年の北京五輪に出場し、唯一の得点を挙げた。しかし、出世しなかった。本田、長友ら北京五輪世代が次々と代表に定着するのを見届ける5年間だった。豊田は言葉に熱を込めて言う。

 「(北京世代が先を行き)悔しい部分もあったし、はい上がってやろうという気持ちは持ち続けていた」

 11年にJ2で23得点を決め得点王に輝くと、翌12年にはJ1で19点をたたき出した。しかも、前線からの猛烈な守備を敢行した上での数字だった。そして、今季もチームが15位に沈む中、すでに12点。たたき上げの嗅覚。どう猛な185センチのハンターは、わずかな好機を逃さない。

 この日の練習で1トップの座は、柿谷と競うことに。しかし、気後れはしない。「代表のやり方もあるけど、自分の得意な形に持っていく。考えながら自分を出していきたい」。丸太のように太く、たくましい両脚から生み出される跳躍力が、殺傷能力の高いヘディングを雄弁に語っていた。

 

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