NLP(神経言語プログラミング)研究とワークショップ
神経言語プログラミング(しんけいげんごプログラミング、神経言語学的プログラミングとも, Neuro-Linguistic Programming: NLP)とは、 ジョン・グリンダー(言語学者)とリチャード・バンドラーによって始められたコミュニケーション技法・自己啓発技法・心理療法技法を中心とした体系である。NLPを一言で表現すると「人の主観的な体験の構造を探求する学問」と言える。NLPは、当初、バンドラーとグリンダーが、天才的な人や苦難から立ち直った人がどのように人に有効な影響を与えているのか、どのような言語、非言語のパターンがあるかを研究し始めたことからスタートする。最初は、ゲシュタルト療法のフリッツ・パールズ (en) の研究から始まった。
バンドラーとグリンダーはこの研究から当初5つのパターンを見出した。二人のメントアであったグレゴリー・ベイトソンの助言もあり、家族療法のヴァージニア・サティア (en) 、催眠療法のミルトン・エリクソンについても研究し、新たに7つのパターンを抽出し、12のパターン(メタモデルの元となる)を完成させた。
NLPは、人の主観的な体験の構造を探求するあまり、効果を実証する不十分な経験的証拠しかないため、社会科学者の中にはその有用性を疑う者も少なくない。そして、主に心理学者からなる批判者たちから、NLPという名前、コンセプト、使用する用語が問題にされ、無批判に受け入れられる極端な心理療法または疑似科学的な特徴を持っていると見なすものもいる。
しかし、応用力と即効性が高いNLPの特徴から、ビジネスの世界では、コーチングの技法に多く取り入れられており、大手企業の中でもビジネスコーチとしてNLPコーチを雇い入れている会社は少なくない。また、医療、教育などの応用面では、人と人とのコミュニケーションを早期に活発にしたり、ラポール形成を促進する効果が高く、より有効性が評価されてきている。特に、恐怖症に対する治療面では、その有効性が発表されてきている。
NLPの歴史
1980年代初頭、NLPは心理療法とカウンセリングの重要な進歩ともてはやされカウンセリング研究や精神医療から一定の注意を惹いていた。NLPが紹介された頃は、セラピー上の突破口と予告され、業界紙に訓練ワークショップ、ビデオ、本の広告が出始めていた。NLPは心理治療の現場で使用され、のちにビジネスや教育などの分野でも応用された。1980年代中頃になると、カウンセリング心理学ジャーナル (The Journal of Counseling Psychology)[4]や、全米研究評議会 (NRC) などで、PRSやNLPの仮説には、支持するデータや、実証できる基礎的データがほとんどまたは一切ないことが発表された。PRSに焦点を当てたクリストファー・シャープリーのカウンセリング心理学ジャーナルでの研究発表は、 NLPにカウンセリングツールとしての有用さを証明するものはほとんど無いと結論づけた。
1998年には、マイケル・ヒープも、客観的で公正な調査においてNLPが主張するPRSを支持するものは一つもなかったとの結論に達した。 当時は、脳科学の進歩が今ほどではなく、脳の機能を形態的に分析することはできても、機能的に分析することは不可能であった。現時点では、実際に外界から得られた情報を処理する脳の部位と記憶を想起する時の脳の部位は同じであることが証明されつつあり、当時、立てられたNLPの経験的理論が少しずつ再評価されつつある。
NLPで教えられたことを無批判な態度で受け入れる人、セミナー、著作が多数ある一方で、一般の社会科学にはまったく採り上げられていない。例えば、シェフィールド・ハラム大学のハートリーが現在の社会心理学の概要として、学生に勧めた3冊の教科書を確かめてみたところ、どの書にも少なくともインターパーソナル・コミュニケーションの章が1つはあるが、NLPやその理論家は掲載されていなかった。NLPの主張する理論やどう機能するのかを研究する試みはあったが、その数は少なく、売られている「ガイドブック」などの販売部数との差がかなりあり、バランスが悪い。
これは、NLP自体が社会科学と言うよりは、実践的な心理学であり、主観的な体験に基づく科学である以上、集団で差を見ようとする科学と個の違いを明らかにしようとする科学の違いとみて良いであろう。現在、このような実証不足を憂うNLPを臨床で使う科学者、研究者たちがリサーチプロジェクトを立ち上げている。
昨今ではアフガニスタン紛争の兵士のPTSDの治療で、NLPが使用された。また、リチャード・ボルスタッドらによるサラエボでのPTSD対応の活動も有名である。
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参考書籍
リチャード・バンドラー『神経言語プログラミング』
グリンダー & バンドラー 『催眠誘導―エリクソン・メソード決定版』
コニリー・アンドレアス (en) & スティーブ・アンドレアス (en) 『心の扉をひらく―神経言語プログラミング実践事例集』
テレンス・ハインズ 『ハインズ博士「超科学」をきる―真の科学とニセの科学をわけるもの』
L.マイケル・ホール『NLPハンドブック―神経言語プログラミングの基本と応用』
ジョン・グリンダー,ジュディス・ディロージャ『ニューコードNLPの原点』
リチャード・バンドラー, ジョン・グリンダー『あなたを変える神経言語プログラミング』
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