欧州債:ほぼ変わらずも週ベースで軒並み上昇、緩和継続期待で
7月19日(ブルームバーグ):19日の欧州債相場は軒並みほぼ変わらず。ただ今週全体では、世界の主要中央銀行が金融緩和措置を継続するとの楽観から利回りはおおむね低下した。
INGグループのシニア金利ストラテジスト、アレッサンドロ・ジアンサンティ氏(アムステルダム在勤)は「市場には政策当局が引き続き介入し債券相場を支えるという雰囲気がある」と指摘。「中核国の国債はサポートされる」と付け加えた。
イタリアの10年債利回り はこの日、約1週間ぶり低水準を付ける場面があった。同国上院で、アルファノ内相に対する不信任案が否決されたことを受けた。ポルトガル10年債は上昇。カバコシルバ大統領は政治混乱を同国が切り抜けられると確信していると述べた。20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議がこの日始まった。
ロンドン時間午後4時18分現在、イタリア10年債利回りは4.41%と、前日からほぼ変わらず。前週末比では7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下。一時は4.36%と、11日以来の低水準を付けた。同国債(表面利率4.5%、2023年5月償還)の価格は101.075。
ドイツ10年債利回りはこの日、前日比ほぼ変わらずの1.52%。一時は1.50%と、6月7日以来の低水準を付けた。前週末比では4bp低下。
レッタ首相率いる連立政権のほころびが懸念されていたイタリアでは、内相の信任決議を受けた安心感で2年債が値上がり。利回りは5bp低下して1.60%となった。
ポルトガル10年債は週間ベースで9週ぶりに値上がりし、利回りは69bp低下した。
英国債は値下がり一方、この日の英国債は値下がり。この日発表された6月の英財政赤字が前年同月に比べ拡大したことが背景。
英10年債利回りは前日比3bp上昇の2.29%。前週末比では4bp低下。同国債(表面利率1.75%、2022年9月償還)価格は0.24下げて95.6。2年債利回りは4bp上昇し0.33%。今週全体では3bp低下した。
原題:European Bonds Advance in Week, Buoyed byCentral-Bank Optimism(抜粋)原題:Pound Gains Versus Dollar on Speculation U.K. GrowthExpanded(抜粋)
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更新日時: 2013/07/20 02:14 JST