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ぽてんしゃる。 糸井重里の最新作
 

今日のダーリン

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・先日お会いした人は、穏やかな紳士だったのですが、
 はっと驚くようなことを、なにげなく言いました。
 「誰でも、3時間くらいなにかしゃべれるはずです」
 無口な職人さんたちにも、そう言っているそうです。

 思ってもみなかった発想でした。
 ぼく自身はおしゃべりだから、3時間しゃべれます。
 でも、それはそれなりにたいへんなことだと思います。
 「なんだっていいんです。
  しゃべることのない人間なんていないんです」
 3時間はともかく、30分でも、おとなしい人にはつらい。
 ぼくなんかは、ついそう思ってましたが、
 たしかに、どんな人だって、心のなかに、
 たくさんのことばが詰まっているように思えてきました。
 
 どんな食べものが好きか、嫌いか。
 小さいころからどんなふうに育ってきたのか。
 どんな両親だったのか、どういう土地にいたのか。
 楽しかった思い出には、どんなものがあるか。 
 はじめて見た映画を憶えているか‥‥なんでもいい。
 なんでも聞いてもらえるとしたら、
 たしかに、きっとしゃべれるような気がします。
 とるに足らないことでも、かまわないとしたら、
 ほんとに3時間でも4時間でも話せそうです。
 
 そういえば、文章が書けないという人にも、
 同じことが言えるように思えてきました。
 「なんでもいい。なにを書いてもいい」としたら、
 書けない人なんか、ほんとはいないんでしょうね。
 ぼくは、小学校の作文が書けなかったときのこととか、
 いまでも記憶があるのですが、あれは苦しかった。
 だけど、そのときには、「なんでもいい」ということを、
 信じられてなかったんじゃないかなぁ。
 
 そうなんだよなぁ。
 「なんでもいい」ってことになったら、
 しゃべれないことも、書けないこともないんじゃないか。
 そんなこと、いままで生きてきて初めて思いました。
 無口な人の心のなかも、実はことばで満たされている。
 これは、ずいぶんすごいことなんじゃないかなぁ。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
「なんでもいい」って、本気で思えたらなんでもできそう。
 

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