最終更新: 2013/07/19 20:48

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ケニアに進出する中国と、対抗する日本の現状を取材しました。

豊富な天然資源を持ち、全世界が注目するアフリカ。
ケニアにおいて、急速に影響力を拡大する中国の進出と、それに対抗する日本の現状を取材しました。

アフリカ大陸東部、赤道直下に位置するケニア。
国土は日本のおよそ1.5倍、人口はおよそ4,300万人。
豊かな自然や野生動物のイメージが強い一方、この国はアフリカ東部において、最大の経済規模を誇る国でもある。
そこに最近、あの国による事業が行われている。
ナイロビにある道路。
これはまだ完成はしていないが、ナイロビ市内からおよそ全長40kmで、中国が造っている。
片側だけで4車線、合計8車線もある高速道路。
その先端では、いまだに大規模な建設工事が続いており、現場では、中国人技術者の姿が目につく。
また、ナイロビ市内には、滞在する中国人のためのマーケットもできていた。
店では、ケニア人従業員も働いているが、その経営は当然、中国人によるものだという。
また、ナイロビ市民が利用する市場でも、山と積まれた商品も、そのほとんどは中国製。
男性は「(何を売っている?)中国製のバッグを売っている」と話した。
2009年、中国が発表した対アフリカODA(政府開発援助)は、およそ790億円。
これは、同じ年の日本のアフリカへの拠出額のおよそ半分に迫るもので、いまや現地で中国が存在感を強めている。
だが、日本も手をこまねいているわけではない。
ナイロビ市内の住宅地では、日本の無償援助による道路整備が行われていた。
日本の技術者は「この工事は、大体8.3km。総延長8.3kmでございまして、中国のプレゼンスに負けない、あるいは中国の業者に、施工の品質等でですね、引けを取らないように、一生懸命努力しているところでありまして」と話した。
日本が造る道路は、基礎部分に水がたまらないよう、水抜きパイプを埋設するなど、細かな工夫がされている。
さらに道路建設とともに、日本が目指すのは現地スタッフへの技術移転。
ベヌエル・オケロさん(27)は、専門知識を持つ、ケニア人技術者の1人で、貴重な存在。
オケロさんは「(日本との)プロジェクトでは、機械などをどう使うのか研修を受けられました」と話した。
夕方、オケロさんが帰ったアパート。
部屋は6畳ほどの居間とベッドルーム、そしてキッチンだけだが、ナイロビでは一般的な間取りだという。
日本びいきなのか、テレビは日本メーカーのものだった。
家族は小学生の娘と、共働きの妻のマリーさん(25)。
この日の夕食は豆、野菜、牛肉の煮込みを、ゴハンにかけたもの。
オケロさんが今、日本のプロジェクトで得る給料は、日本円で9万円余り。
奥さんの収入をあわせると、10万円以上になるという。
オケロさんは「主食が値上がりしています。前の給料でもギリギリでしたが、親の面倒を見て必需品を買うと、給料のほとんどがなくなります」と話した。
物価はこの10年で2倍になったといわれる。
月給がよくて2〜3万円というケニアだが、発展とともに、こうしたオケロさんのような、都市部の中間層ともいうべき人々も現れている。
こうした成長の背景には、国民所得の倍増や、制度改革を進める政府の国家戦略「ビジョン2030」がある。
財務計画省のジャクソン・キニャンジュイ氏は「(経済)成長は2〜3年で7〜8%上がる(と期待している)」と話した。
さらに政府は今、最重要とする開発プロジェクトを、インド洋に面した港町モンバサで進めているという。
港は内陸国ウガンダやルワンダなどの物流拠点も兼ねるため、2008年開始の機能拡張工事には、日本も267億円の円借款と最新技術を投入。
ケニアでは今、人とモノの流れが急速に拡大している。

(07/06 02:03)


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