「サイバーストーカー」と呼ばれるインターネット上の付きまとい行為を規制するため、岡山県警はフェイスブックやラインなど会員制交流サイト(SNS)への書き込みを取り締まり対象として県迷惑防止条例改正案に盛り込む方針を固めた。同様の条例は熊本、京都など全国5府県が施行している。
SNSは、恋愛感情に基づく迷惑メールを加えた改正ストーカー規制法(6月成立)でも取り締まりの対象外。昨年11月、神奈川県逗子市で女性がストーカー男に刺殺された事件では、男が女性の住まいを特定しようとフェイスブックに書き込みをしていたが、脅迫文言がないことなどから立件できず、法の不備が指摘されていた。
県警によると、改正条例案でSNSの書き込みのうち、相手が迷惑と感じるものを「嫌がらせ行為」と規定。連続して行われれば、単なる恨み、ねたみによるものでも摘発対象とする。違反した場合は、懲役6月以下または50万円以下の罰金。12月定例県議会に提出し、来年4月施行を目指す。
改正条例案では、改正ストーカー規制法から漏れた恋愛感情に関係ない迷惑メールを盛り込むことが既に決まっており、SNSを加えることで、さらに迷惑行為に対する規制の網を拡大した。