富士山:「弾丸登山」1.8倍に急増…吉田口
毎日新聞 2013年07月10日 20時02分(最終更新 07月10日 21時53分)
山梨県富士吉田市は10日、世界文化遺産に登録された富士山について、山開きした1日から1週間の吉田口の登山者数が昨年同期比で1.5倍に増えたと発表した。徹夜で登り、ご来光を見て下りる「弾丸登山」者は、県などが危険として自粛を呼びかけていたにもかかわらず、1.8倍に急増していた。県は今夏から吉田口登山道の規制ができないか検討を始めた。
◇山梨県、規制策を検討
同市によると、7月1〜7日、吉田口登山道6合目の安全指導センターを通過した登山者は1万5146人(昨年同期1万371人)。うち、弾丸登山とみられる午後9時〜午前0時に通過した登山者は2192人と約14%を占めた。
県は10日午後、関係部局と県警で庁内検討会を開催。吉田口登山道を管理する県道路管理課が「道路法を適用して登山者を制限できる可能性がある」と提案したが、結論は出なかった。
道路法では、道路の破損などで交通が危険な場合、道路管理者が通行の禁止や制限を行うことができると定めている。
横内正明知事は記者会見で「想像以上の増加。極端な渋滞、危険がある事態には、入山規制も考えざるをえない」との考えを示した。【山口香織、小田切敏雄】