「「無断転載」の何が悪いの?」という記事について、とある編集者の方から面白いエピソードを伺ったのでご紹介。
当事者は納得しているのに、怒り出す部外者たち
ご本人に迷惑が掛からぬよう、本筋が変わらない範囲で改変してお伝えします。
あるとき、編集者Aさんは、「許可を取った上で」ご友人のブログ記事の本文や写真素材を、まとめ記事として自身のブログに転載をしました。Aさんは実名顔出し、所属企業名も公開してブログを書いています。
すると、まったく関係のない匿名の第三者が「あなたの会社の社員がブログで無断転載している!」と、彼が勤める会社にクレームを投げ込んできたそうです。
会社から「こんなクレームが来てるんだけど…」と連絡を受けたAさんは、戸惑いつつも、「これは友人のブログで、すでに許可を取っている」ことを説明し、ことなきを得ました。
クレーマーの人はAさんの「アンチ」なようで、虎視眈々とあら探しを続けていたようです。まったく気持ちが悪い人もいるものです。
で、実はこれと同じようなことは、ぼくも経験しています。
だいぶ前、とある企業から「こんな調査をしました。画像と本文を添付したので、ぜひブログでご紹介していただけませんか?」とメールをもらいました。なかなか興味深い調査だったので、早速いただいた素材を用いて記事を制作しました。
すると、何やらぼくに粘着している匿名アカウンコたちが「これは無断転載じゃないか!ソースはどこだ!パクリブログ!」と騒ぎ出しました。いただいた素材はオンラインにアップされていないものだったので、どこかのサイトから無断で持っていたものだと勘違いしたのでしょう。関わるのも面倒なのでスルーしました。こういう事実無根のデマって法的に対処できるのかな…。
当事者が納得していればそれでOK
「「無断転載」の何が悪いの?」に関して、編集者Aさんからは「メディアをやってると、無断転載とか引用とか、色々ごちゃごちゃ言われるけれど、結局最終的に問われるのは『当事者間で納得しているか』だけだよねー」というコメントを頂きました。まったく同感。
ネット上には正義感に溢れるパトロール隊がいるようですが、著作物に関しては当事者間の問題として考えるべきでしょう。外野が騒ぎ立てることではありません。
それでもなお無断転載に憤りを覚える方は、著作権者に「あなたのコンテンツ、パクられているようですが、大丈夫ですか?」と人力でお知らせするくらいしかできないでしょう。頑張ってください、応援しています。
転載を通知する仕組み、容易に削除申請できる仕組みを
現在のインターネットの仕組みでは、「自分の著作物が誰かに使われていること」に、なかなか気づくことができないことは、大きな問題の一つでしょう。
ぼくのブログもしばしば無断でパクられていますが(うちも「LINEナビ」にパクられてた…パクリブログの発見方法とその対策)、調べるのはかったるいんですよね。クレームを出すのもコストですし。
編集者Aさんも仰っていたのですが、その意味で「自分の著作物が誰かにコピペされたときに、通知がいく仕組み」「コードを一行いれれば、コピペできなくなる仕組み」「コピペに対して、簡単に削除申請ができる仕組み」なんてものがあれば、かなり問題は解決されるんじゃないか、と考えます。
特にコピペ通知システムは普通に欲しいですね。自分の言葉がどれだけ広がっているかもわかりますし。どなたか作ってくれないかな…。
こちらも合わせてぜひ。