大阪府八尾市で2月、無職中山幸子さん(当時61)が全身に打撲痕がある状態で死亡した事件で、死亡の約2週間前、市に「中山さんが監禁され暴行を受けている」と匿名の情報が寄せられていたことがわかった。市は「うその可能性が高い」として警察に通報せず、放置したという。
市健康福祉部によると、1月25日午後、近所の住民という女性から、中山さんが監禁、暴行され「丸坊主にされている」と電話があった。市職員は警察への通報を勧めたが、「誰が通報したかわかるので市から通報して」と訴えたという。
市の担当者は、生活保護を受給していた中山さんのケースワーカーらと協議し、昨年11〜12月にも「中山さんが借金を返さない」という匿名電話が数回あったことから、嫌がらせの可能性があると判断。3カ月に1度の定期訪問がある2月中に、確認することにした。