さまざまな企業、大学や地域が、すでにある技術を組み合わせたR水素(再生可能水素)プロジェクトに取り組んでいます。ここでは、R水素ネットワークが取材したいくつかの事例を紹介します。
太陽光発電と水でオフグリッドの大学キャンパス(オーストラリア)
グリフィス大学のサー・サミュエル・グリフィスセンターは屋根と窓の太陽光電池で世界初のソーラーR水素ビルを建設中。送電線を使わず、100%自家発電で電力を自給できるように設計。太陽光による電力をそのまま電気として使いながら、水を電気分解して水素をつくります。
小水力電力を水素で貯めるマイクログリッドのコミュニティ(カナダ)
滝を使った小水力発電で電気をまかなうベラクーラの街では、需要ピーク時に足りない分を水素で補うプロジェクトが進行中。ほぼ24時間発電する小水力電力で水を電気分解し、水素として貯め、需要ピーク時にタンクから燃料電池(水素発電機)に送って発電するほか、水素をトラックの燃料としても使っています。
下水処理場から出る水素を電源と燃料に利用(アメリカ)
カリフォルニア州オレンジカウンティの中にある下水処理場では、24時間水素が含まれるガスが排出されています。これを燃料電池(水素発電機)に送って発電し、使わない分は水素ステーションに送って車の燃料として活用する実験が行われています。
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太陽と水で車を走らせるソーラー水素ステーション(日本)
自動車メーカーのHONDAが、太陽光発電パネルで発電した電気で水を電気分解し、できた水素を燃料電池車に積んで走らせるR水素ステーションが埼玉県庁にオープンされました。その場でつくって、ためて、つかう究極の地産地消です。
研究中:太陽の光エネルギーで水から水素をつくる光触媒(日本)
水の中に最適な配合の合金を入れて光を当てると、合金が触媒の働きをして、水が水素と酸素に分解します。このような合金を光触媒といい、分解反応を起こしやすい光触媒を見つけるための研究が、東京理科大学 工藤昭彦教授のラボで行われています。
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