flickrより。撮影:fukapon
大阪府警の警察官が飲酒運転の取り締まりの際、アルコール検査の数値を水増しして男性を検挙していたとして虚偽有印公文書作成などの疑いで逮捕された事件は、警察の「違反検挙ノルマ主義」が及ぼした犯罪であると思われます。
「違反検挙ノルマ主義」の浸透により「法律違反行為や犯罪の撲滅」という本来の「目的」が忘れられ、いつの間にか「違反および犯罪検挙件数の増加」という「目的」を履き違えた行動がまかり通ってしまっている、そんな状況にあると思わされます。
国民の生活を守る立場にある警察組織の、このような誤認誘導を助長する形式主義への傾倒は即刻改めるべきであろうと思うのです。 「違反検挙ノルマ主義」の身近な代表例が、白バイやパトカーによるネズミ捕り方式の取り締まりです。彼らがしていることは、違反行為が多発する場所で陰に隠れて違反行為をあえてさせそれを検挙する、これはどう考えてもおかしい。
事故防止を旨とする交通課の警官がすべきことは、一人でも多くのドライバーに違反をさせないことで安全な交通環境を守ることにあるはずです。それなのに、隠れて違反をさせるとはどういうことなのでしょう。
隠れて見ている目の前で事故が起きたら大問題であり、本末転倒もいいところです。
こんなことが「違反検挙ノルマ主義」のもと平然と行われているから、今回の逮捕事件のような目的を大きく履き違えた行為が平気で行われているのではないでしょうか。ノルマは違反件数の減少にこそ課されるべきであり、違反検挙件数ノルマが警官の職務評価を左右するなどというのは、まったくナンセンスであると言っていいでしょう。
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参考リンク
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飲酒運転摘発、捏造疑い 検出数値水増しか 泉南署警部補取り調べ 大阪府警-MSN産経ニュース(3月6日)
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呼気測定器の日時、操作か 飲酒検問の数値水増しで-朝日新聞デジタル(3月8日)