非常勤講師として、多摩大学で「ソーシャルメディアで社会的課題を解決する」というゼミを開講していました。全15回の講義、ようやく終わってすっきりな気分です。
仕事ができる人は「問題発見」ができる
社会に巣立つ学生に、特に伝えたかったことは「問題発見」の大切さでした。世の中の問題を「発見」できるか、これが、これからの社会を生きる上でもっとも大切なことになるとぼくは考えています。
たとえば、みなさんが働いている職場。その職場の問題を、みなさんは「発見」できるでしょうか?
仕事内容でもいいです。自分が扱う仕事について、その問題点を「発見」できるでしょうか?
Excelにデータを入力、計算する仕事をしていたとします。
仕事ができる人は、「あれ?これマクロ組めば自動化できるんじゃね?」と問題に気づき、見事マクロによって作業効率を劇的に改善します。
仕事ができない人は、言われるがまま淡々とデータを打ちこむだけで、そもそもの問題に気づくことができません。「ふーっ、今日も頑張って働いたな。腕が痛くなっちゃったよ」。
問題発見ができる人たちは、仕事を生み出すことができます。現状をよりよくする計画を打ち出し、新たな利益を生み出すことができます。
問題発見の視点を持たず、言われたことをやるだけの人は、仕事を生み出すことはありません。機械のごとく、与えられたタスクを消化していくのみです。厳しくいえば、「あなた」である必要がないので、賃金は下がるでしょう。そのうちロボットに仕事が奪われてもおかしくありません。
学校のテストや資格試験というものは、得てして「仕事ができない人」のスタイルに則って運営されます。
つまり、問題は常に「与えられた」状態であり、自ら問題をゼロから発見し、改善プランを練ることは求められないのです。
このスタイルに慣れきってしまうと、問題発見ができない、仕事ができない人間になってしまいます。それは恐ろしいことなので、ぜひ若い人には「問題発見」の視点を持って、社会に出てほしいと考えます。
まとめ。
・仕事ができる人は、問題を発見できる。
・仕事ができない人は、問題を発見せず、言われたことを淡々とこなすしかできない。
・仕事ができない人の賃金は下がり、いずれ機械に仕事を奪われるだろう。
・若者よ、問題意識を持って生きよう。
最後に宣伝。なんてテーマの本を最近書きました。こちらでは、より具体的に問題意識を持つ方法やら、仲間の集め方も記しています。