Updated: Tokyo  2013/07/19 07:52  |  New York  2013/07/18 18:52  |  London  2013/07/18 23:52
 

米国株:S&P500種は最高値更新-経済指標や決算を好感

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  7月18日(ブルームバーグ):米株式 相場は続伸。主な株価指数は最高値を更新した。モルガン・スタンレーやユナイテッドヘルス・グループの決算が予想を上回ったことに加え、新規失業保険申請件数の減少が買いを誘った。米議会では前日に続き、連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が証言した。

モルガン・スタンレーは大幅高。株式トレーディング収入が利益を押し上げた。通期の業績見通しを上方修正したIBMも高い。ユナイテッドヘルスも大きく上げた。加入者数が増加し、利益が予想を上回った。一方、インテルは大幅安。第3四半期の売上高見通しが一部のアナリスト予想を下回ったことが嫌気された。eベイも安い。第3四半期の売上高見通しがアナリスト予想に達しなかった。

S&P500種 株価指数は前日比0.5%高の1689.37で終了。5月22日に付けた日中取引での最高値1687.18も上回った。ダウ工業株30種平均は78.02ドル(0.5%)上げて15548.54ドルと最高値を更新した。

コニファー・セキュリティーズの株式取引ディレクター、リック・フィア氏は「バーナンキ議長がやろうとしていることの基本的なコンセプトは市場に浸透しつつあり、それは良いことだ」と指摘。「緩和縮小が近づいており、景気は改善しているが、なお金利はしばらく低水準にとどまると市場は考えている。失業保険統計の内容は予想より良かった。企業決算はまずまずだ。全般的に見て、ここで強気にならないのは困難だ」と語った。

ブルームバーグがまとめたデータによると、50日移動平均 を上回っているS&P500種構成銘柄は17日現在で全体の81%だった。5月には93%に達し、1年7カ月ぶりの高水準となった。年初来の最低は6月の27.8%。前日には56銘柄が52週高値を更新、52週安値を更新した銘柄はなかった。

経済指標

朝方発表の先週分の新規失業保険申請件数は減少し、市場予想も下回った。これを背景に株価先物は上昇した。労働省の報道担当者は、毎年この時期は自動車メーカーの設備刷新に伴う工場閉鎖で調整が難しくなると説明した。民間調査機関コンファレンス・ボードが発表した6月の米景気先行指標総合指数(LEI)は前月比変わらずだった。

フィラデルフィア連銀の7月の同地区製造業景況指数が19.8と、前月の12.5から加速したことが明らかになると、株価は上げ幅を拡大した。同指数はゼロが拡大と縮小の境目を示す。

フィラデルフィア・トラストの最高投資責任者(CIO)、リチャード・シーシェル氏は電話取材に対し、「失業保険は予想よりやや良く、市場に安心感をもたらした。決算期が最盛期を迎え、銘柄ごとに選別的な動きとなっている」と話した。

ETFや投信に資金流入

株式上場投信(ETF)や投資信託への資金流入が1月以来の高水準になっていることも、支援材料となっている可能性がある。ブルームバーグが約1500証券のデータをまとめたところによると、株式ETFには今月これまでに約270億ドルが流入している。6月は1910万ドルの資金流出だった。  

米投資信託協会(ICI)の17日の発表によると、米国株に投資する投信に10日までの5営業日に45億5000万ドルの資金が流入した。それまでは7週連続の純減となっていた。

グーグルやマイクロソフトなど32社がこの日、決算 を発表。ブルームバーグがまとめたデータによると、これまでに第2四半期決算を発表したS&P500種構成企業のうち1株当たり利益が予想を上回ったのは約73%となっている。

S&P500種のセクター別では10業種のうち金融株を中心に8指数が上昇した。KBW銀行指数は1.7%上昇し、2008年10月以来の高水準。

原題:S&P 500 Rises to Record on Economic Data, CorporateEarnings(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Nikolaj Gammeltoft ngammeltoft@bloomberg.net;ニューヨーク Alex Barinka abarinka2@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Lynn Thomasson lthomasson@bloomberg.net

更新日時: 2013/07/19 06:45 JST

 
 
 
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