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北海道・天売のウミネコ 猫などに追われる?隣の焼尻で繁殖

(07/16 07:00)

 【焼尻】留萌管内羽幌町の焼尻島で、これまで繁殖していなかったウミネコの群れが営巣し、ひなの姿も確認された。隣の天売島と異なり、焼尻島ではウミネコの繁殖記録がなかったが、近年、天売島で卵やひなを狙う猫やカラスが増え、安住の地を求めて「引っ越したのでは」とみられている。

 繁殖地は焼尻島の北東部にある高さ約40メートルの崖。同島で旅館を営む磯野直さん(63)が6月上旬、ウミネコが集団で巣を作っているのを見つけた。

 国内有数の海鳥繁殖地として知られる天売島ではここ数年、ウミネコの個体数が激減している。

 天売海鳥研究室の調査によると、1987年に推定約3万羽いたウミネコは、昨年の調査では1492羽と79年の調査開始以来最少。2011年はひなの巣立ちが確認されたが、昨年は巣立ちも確認できなかった。

 激減の原因は不明だが、天売島では近年、「天敵」の猫が野良猫を中心に推定200〜300匹まで増えており、卵やひなが狙われていることが一因ではないかとされている。

 羽幌町は海鳥の保護などを進めるため昨年「天売島ネコ飼養条例」を施行。今年秋には海鳥繁殖地に出没する野良猫を捕獲し、島外で飼い主を探すなどの対策に乗り出す予定。

<北海道新聞7月16日朝刊掲載>

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