降圧剤問題:製薬医学会が緊急提言
毎日新聞 2013年07月18日 23時32分
降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)を巡る京都府立医大の論文でデータ操作があった問題で、日本製薬医学会(今村恭子理事長)は18日、再発防止のための緊急提言を公表した。研究不正を監視する公的機関の設置や、製薬企業の臨床研究に関わる組織を、営業販売部門から分離して公正性を確保することなどを求めている。
同学会は製薬企業に勤める医師らで構成する。提言は臨床研究に対する社会的な信頼回復を目的に、研究者、製薬企業、学会、行政に向けた18項目で構成されている。
提言は他に、研究者や実施機関は研究に疑義が出た場合に備えて記録を保存するとともに情報開示する▽製薬企業による臨床研究の金銭的支援は目的を明示した契約に移行する▽公的な研究費を補完する企業横断的な臨床研究支援基金の創設−−などを求めた。【八田浩輔】